不動産投資と暮らしの情報サイト

プロジェクト・ファイナンス活用のメリット・デメリットとリスク

92 views 2017.1.30
プロジェクト・ファイナンス活用のメリット・デメリットとリスク
プロジェクト・ファイナンスとは、一般的に物的な担保を取るコーポレート・ファイナンスやアセット・ファイナンスとは異なり、プロジェクトから得た、またはこれから得られるであろうキャッシュフローを返済原資として、プロジェクトが保有する資産を担保とした資金調達方法を指します。

具体的なコーポレート・ファイナンスとの違いは、コーポレート・ファイナンスが企業全体の信用力を評価され資金調達をすることに対し、プロジェクト・ファイナンスは企業が行うプロジェクト単位で価値が決定され、資金調達されるところにあります。
プロジェクト・ファイナンスは、たとえば油田開発など多額な資金を必要とする大規模なプロジェクトで用いられ調達側も一部または全額をプロジェクト・ファイナンスに頼り、資金提供側の金融機関は、巨額な資金の提供に対応するため、数社でシンジケートを組み、融資を実行します。

日本におけるプロジェクト・ファイナンスを活用した代表例としては、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや、六本木ヒルズなどが挙げられます。
目次

1.プロジェクト・ファイナンスのメリットとデメリット

2.プロジェクト・ファイナンスのリスク

3.プロジェクト・ファイナンスにおけるリスクの分散

4.まとめ

1.プロジェクト・ファイナンスのメリットとデメリット

プロジェクト・ファイナンスには、調達側、資金提供側双方にメリットとデメリットがあります。達側のメリットとしては、大規模な資金をバランスシートに記載することなく調達できるため、借入金比率を低く保つことができ、仮にプロジェクトからの返済が滞った場合でも、返済義務を負わずに済むことができます。
その反面、プロジェクト・ファイナンスはコーポレート・ファイナンスと比較して金利が高くなる傾向があり、関係者間での調整に時間を必要とします。また、プロジェクト・ファイナンスを実行するためにはアドバイザーなど第三者を通じて金融機関に依頼するため、アドバイザーフィーなども発生します。

一方で、資金提供側もコーポーレート・ファイナンスよりも高い金利を期待でき、プロジェクトの一端に参加することで新たなビジネスチャンスが広がるというメリットがありますが、融資団の中で自社の取り引きの意思を反映しづらく、スポンサーの原則として補填義務がないというデメリットもあります。

2.プロジェクト・ファイナンスのリスク

上記のとおり、プロジェクト・ファイナンスは主に大規模プロジェクトで用いられる資金調達方法となりますが、プロジェクトの規模が大きいゆえの、さまざまなリスクが懸念されます。

まず、建設や開発がスケジュールどおりに進まないということが考えられます。これは、たとえば原材料の調達が遅れたり、建設業者が工期のとおり終了できないリスクや対象国の政治リスクをはじめ、工期どおりに操業は開始したものの、期待どおりのオペレーションができないというリスクが挙げられます。
また、正常に操業はできていても、期待どおりの販売量を得られない、というリスクも生じます。たとえばショッピングモールであれば、見込みどおりの集客ができないというリスク、メガソーラー事業であれば、電力の買い取り価格が見込み以下になってしまうというリスクがこれに該当します。

そのような事態に陥った場合、返済が滞ったり回収不能という大きなリスクが生じるため、そうしたリスクを軽減することを考え、スポンサーや融資団体とも、契約時にさまざまな補填や保険の契約を締結しているのです。

3.プロジェクト・ファイナンスにおけるリスクの分散

プロジェクト・ファイナンスを利用するような大型プロジェクトの開発は巨額の資金を必要とし、かつ長期間に渡るため、考えられるリスクをあらかじめ洗い出し、調達側、資金提供側双方でリスク分散を予測しておくという作業が必要となります。
資金提供側は、一社だけで融資を行うのではなく、プロジェクトの事業内容を開示して、他の金融機関の参加を求めたり、資産証券化などの手法を組み合わせるという考え方が一般的となっています。

一方で事業を実施する側は、複数の企業による合弁事業を設立してプロジェクトを遂行するというケースが、一例として挙げられます。
たとえば、プロジェクト開発の実施を予定している国の中で、そのプロジェクトの事業主体としての会社を設立する場合、その設立された合弁会社を、法律上の資産の所有および借入義務負担をはじめとした権利義務の帰属元とするプロジェクト会社として、プロジェクト会社の複数のスポンサーが実際のプロジェクト開発にあたるというようなケースがこれに該当します。

事業を実施する企業にとっては、リスクの分散ができるというのはプロジェクト・ファイナンスの特徴でありメリットでもあります。仮にプロジェクトが不採算となり、返済が滞った場合でも、資金提供側はプロジェクトのキャッシュフローに基づく資産からしか、返済を受けることができません。
このため、資金提供側も単純に資金を融資するだけでなく、プロジェクトに参画していくという姿勢が重要なポイントとなります。

4.まとめ

規模の大きな投資を行うにあたり、プロジェクトファイナンスは一般的なものになってきています。これを活用した不動産投資会社の登場も近い将来あるかもしれません。その動きには注目をしておきたいものです。
NOIMAGE

ライター長嶋 シゲル

長嶋 シゲルの記事一覧を見る

キーワード別関連記事

不動産投資のランキング

ランキング一覧へ

Facebook Share Twitter Share Google+ Share B!bookmark

初心者向け

不動産投資用語

セミナー

注目のキーワード

不動産投資用語解説

人気記事ランキング

PR広告

初心者向け初心者向け

おすすめおすすめ

オススメ記事

PAGETOP

+Osh!メンバーに登録すると
以下のコンテンツをお楽しいただけます!