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適切な礼金はいくら?近年の傾向と地域による慣習の差

27 views 2017.4.4
適切な礼金はいくら?近年の傾向と地域による慣習の差
礼金の設定に頭を悩ます大家さんも多いのではないでしょうか。賃貸経営にとって、空室という最大のリスクがからむ問題です。賃料もさることながら、入居者にとって敷金礼金などの初期費用も入居を決めるうえでの重要な条件となります。最近は礼金ゼロの物件も増えているように感じる人も多いかもしれませんが、実際にはどうなのでしょうか。データや判例をもとに、適切な礼金について考えます。
目次

1.礼金なしは増えている。ありなら1ヶ月が標準

2.関西の礼金は首都圏の2倍?

3.低すぎても高すぎてもダメ。返還を争ったトラブル事例もある

4.礼金は賃料の前払い。利回りを考慮して柔軟に設定する

1.礼金なしは増えている。ありなら1ヶ月が標準

礼金なしは増えている。ありなら1ヶ月が標準 国土交通省『平成27年住宅市場動向調査報告書』
国土交通省の『平成27年住宅市場動向調査報告書』によると、賃貸住宅に入居した人のうち、礼金なしと答えた人は直近の3年間で続いて40%を超えました。それよりも前の2年間はそれぞれ30%台だったので、礼金ゼロで成約した物件は増加傾向にあるといえます。

礼金ありのうち、賃料の1ヶ月分だった人は平成24年を除いた4年間で55%を超えています。1ヶ月未満の変動が激しく、傾向を把握するのが難しいですが、過去の結果を見てもおおよそ60%前後が賃料1ヶ月分と回答されています。

礼金不要の物件を求める人が増えている一方、礼金ありの場合は賃料1ヶ月分が標準という認識は根強く残っているようです。

住宅市場動向調査

2.関西の礼金は首都圏の2倍?

関西の礼金は首都圏の2倍? 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会『日管協短観』
さきほどの資料は全国調査の結果でしたが、地域による差はあるのでしょうか。公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』をみてみましょう。首都圏・関西圏・その他・全国の4つの地域別に礼金・敷金の月数を集計した結果が載っています。

礼金の全国平均はさきほどの国土交通省調査と一致する1ヶ月分。地域別だと首都圏が0.8ヶ月前後であることに対して、関西圏は1.3ヶ月前後。大きな開きがあります。慣習的に、関西は首都圏よりも多めに礼金を設定するようです。

敷金の月数は首都圏と関西であまり違いがみられませんが、関西には敷引(しきびき)という慣習があります。敷金は礼金と違い退去時に入居者へ返還するものですが、敷引の部分は返還せずに大家のものになります。これも礼金に近い性質のものです。

関西地方では、ほかの地域と比べて礼金を少し高めに設定できそうです。

日管協短観

3.低すぎても高すぎてもダメ。返還を争ったトラブル事例もある

あくまでもデータは標準的な金額設定の話で、実際にはなるべく空室期間を短くできるよう柔軟に設定する必要があります。礼金ゼロよりももっと初期費用が少ないフリーレントを活用すれば、より多くの人に所有物件の魅力を伝えることができます。その場合、一定期間内に退去した場合に解約金をもらうような特約をつけたり、フリーレントの分を月額家賃に上乗せするような賃料設定をしたり、といったフォローをするといいでしょう。

最終的に利回りがよくなり、ローンの返済が問題なくできれば、1~2ヶ月分の家賃が入らなくてもいいのです。空室が続くのは非常にもったいないといえます。礼金は賃料の前払い、フリーレントは初期投資と考えて、長い期間で考えましょう。

そうはいっても、礼金をあまり高額に設定すると、一部を返還する必要が生じるかもしれません。大家が受け取った礼金のうち一部を入居者に返還することになった事例があります。契約期間1年の入居者が1ヶ月あまりで退去した際に、支払った礼金12万円を返還するよう求めた裁判で、そのうち9万円を返還するべきだという判決が出ました(平成23年大阪簡易裁判所)。

礼金には文字どおり契約のお礼という意味もありますが、賃料の前払いという部分が大きいことが、この判例からもわかります。

4.礼金は賃料の前払い。利回りを考慮して柔軟に設定する

礼金は形を変えた賃料のようなもの。賃料の1ヶ月を基準に、関西地方では少し高めというように地域性を考慮したうえ、空室リスクや長期的な利回りを考えて設定する必要があります。
ファイコロジスト 山田

ライターファイコロジスト 山田

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