不動産投資と暮らしの情報サイト

事業用と居住用との家賃収入で異なる税務処理【現役サラリーマン大家が語る!Vol.33】

76 views 2017.8.2
事業用と居住用との家賃収入で異なる税務処理【現役サラリーマン大家が語る!Vol.33】
家賃収入というと、どうしてもそこで生活を営む入居者から入ってくる家賃収入のイメージが強くあります。

しかし、家賃収入には多くの種類があります。居住用物件として部屋を賃借している入居者から入ってくる家賃だけでなく、事務所やトランクルームとして賃貸した場合に入ってくる事業用用途の入居者からの家賃もあります。

実はこの居住用賃貸と事業用賃貸からの家賃収入では税務上の取り扱いが異なり、結果手残りキャッシュフローが減少する可能性があるのをご存知でしょうか?今回はその点について、お伝えしたいと思います。
目次

1.居住用家賃は特例で非課税扱い

2.手残りキャッシュフローが減少することも

1.居住用家賃は特例で非課税扱い

皆さん消費税はご存知かと思います。

消費税は国内で消費されたものに対して最終消費者が負担する税金です。
本来であればこの家賃収入に関しても、部屋を賃借するという消費に対して入居者が負担しなければならないものです。

しかし、国民が健康的で自立した生活を営むために、住居は必ず必要なものであり、居住用として住んでいる部屋の家賃に対して消費税を課してしまうと国民の負担が増えるため、国として特例で消費税を非課税としています。

私は不動産投資を始め、自分が家賃収入を得るようになるまでは、そもそも家賃が非課税であることを知りませんでしたし、非課税である理由ももちろん知りませんでした。

これを理解すると、では事務所やトランクルームや民泊等事業用として貸し出した場合に入ってくる家賃に対してはどうなるのか?ということを想像しやすくなるかと思います。

もう既にお気づきかもしれませんが、居住用として貸し出した場合の家賃収入が、特例で非課税となっているということは、それ以外の事業用貸し出しに対する家賃収入については消費税が課税されることになります。

皆さんの中で、事務所用途で部屋を賃借したことがある方がいればご存知だと思いますが、事業用として賃借する場合は、表示されている金額に8%の消費税を加算した金額を家賃として支払うことになります。なぜならば、よく不動産屋で見かける居住用物件の賃貸図面に表示されている金額は非課税の前提で表示されているものがほとんどであるためです。

従って、居住用物件として賃貸経営をやっている限り、全く消費税について気にする必要がないのは事実ですが、商業ビルを所有して貸し出したり、部屋の1室を事務所として貸し出したり、民泊の部屋として貸し出したりした場合は、消費税について考える必要があるということは頭に入れておいた方がよいかと思います。

2.手残りキャッシュフローが減少することも

手残りキャッシュフローが減少することも
皆さんが気になるのは消費税が課税される家賃収入が増えると具体的にどうなってしまうのか?ということかと思います。

結論から申し上げると金額によりけりということになります。

消費税課税業者になる要件は、細かく4パターンあるのですが、本日以下の要件を覚えてもらえればと思います。

原則として、2期前の事業年度における課税売上高(居住用物件からの家賃を除く家賃収入)が1,000万円を超える法人・個人事業主の方が「消費税の納付義務がある事業者」となります。

大きな商業ビルを購入したり、民泊をそれなりの規模でやっていたりした場合等、到達する可能性がある数字だと思います。

ちなみに、2期前の事業年度における課税売上が1,000万円を超えてしまった場合は、特に申請する必要はなく、自動的に翌々事業年度より課税事業者となります。

課税事業者となると預かっている消費税と支払った消費税をそれぞれ管理しなければなりません。

例えば、簡単な例で言えば、100円でA商品を仕入れて、150円でA商品を売り上げた場合、最終的に国に納めなければならない未納消費税は以下の通りとなります。

仮受消費税 12円(150×8%)
仮払消費税 8円(100×8%)
---------------------------------------------
未納消費税 4円

従って、このケースの場合、4円を国に納める必要があります。

皆さんが消費者としてモノを購入している時にはなんとなく支払っている消費税ですが、個人事業主として課税売上が1,000万円以上ともなると消費税を納める必要があるかないかで意外と負担が多くなります。

単純に課税売上1,000万円に対する消費税は約74万円(1.000万円 – 1,000万円÷1.08)となる訳ですが、1年間満室経営で出費がほぼなく課税仕入れが少ない場合は、この金額を国に納めなければならなくなります。これは消費税課税業者になったから納めなければならなくなった金額であり、仮に課税売上が1,000万円に満たない免税事業者であった場合は、納める必要のない金額です。

規模が大きくなればなるほどこの消費税の影響というのは大きくなっていくのです。

もし、全ての物件を居住用物件として貸し出す場合は消費税については考える必要はないですが、商業ビルを購入したり、事務所として部屋を貸し出したり、民泊として部屋を貸し出す場合は、この消費税の影響額も考えて検討することをお勧めします。
中林 準

ライター中林 準

中林 準の記事一覧を見る

キーワード別関連記事

不動産投資のランキング

ランキング一覧へ

Facebook Share Twitter Share Google+ Share B!bookmark

初心者向け

不動産投資用語

セミナー

注目のキーワード

不動産投資用語解説

新着記事

PR広告

初心者向け初心者向け

おすすめおすすめ

オススメ記事

PAGETOP

+Osh!メンバーに登録すると
以下のコンテンツをお楽しいただけます!