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民泊新法で民泊投資の可能性は広がる?

150 views 2017.7.20
民泊新法で民泊投資の可能性は広がる?
民泊施設を合法的に開業できるエリアはこれまで東京都大田区や大阪府といった、民泊特区に限られていました。しかし外国人観光客の受け皿になる宿泊施設の需要は日増しに増加しており、いわゆる隠れ民泊施設が都内や観光地に数多く開設され、近隣住民とのトラブルや民泊施設へのクレームなどが同時に巻き起こされていたのです。

そこで政府としても観光客のための宿泊施設の増加と、法に則った施設を増やすために、2017年6月に「住宅宿泊事業法」を可決しました。

通称「民泊新法」とも呼ばれるこの法案は、早ければ2018年1月から施行される予定になっています。ではこの民泊新法が施行されることで、民泊施設はどう変わっていくのか、また不動産投資として民泊施設の可能性が拡大するのか、それとも縮小していくのかを探ってみましょう。
目次

1.民泊新法の概要

2.民泊新法を受けて不動産投資の可能性は広がる?

3.まとめ

1.民泊新法の概要

民泊新法の概要
まず民泊新法によって何が変わったのかを見ていきましょう。主な点は以下の3点になります。

(1)年間の営業日数が180日を上限とする
(2)事業者は届け出を行い施設の周辺に掲示を行うなど管理義務を負う
(3)従来の民泊特区以外での営業も可能


まず気になるのは営業が年間で180日と制限されてしまった点でしょう。これは基本的には民泊施設は、事業者が在宅で営業することを前提としているからです。180日、年間の約半分しか営業ができないということは、利益に大きく影響をしてきます。

例えばラブホテルの利率が良いのは休憩需要があり、一日に数組の客に利用してもらえるからです。それが年間180日しか営業してはいけないことになると、まず売上の上限が自ずと決まってくることになります。

最大の売上を想定し、そこから経費をいかに削減していくかという戦略が求められます。売上を上げるには単価を上げるしかありませんが、安さが魅力の民泊施設に顧客が求めるものとはギャップが生じてきます。

次はこれまで野放しだった点に、行政がようやく本腰を入れて対策や規制に乗り出すともいえます。民泊施設を運営する事業者や仲介サイトを運営する事業者はともに届け出が必要になります。

住宅街の中でも営業できるようになった代わりに、周囲にここが民泊施設であるということを周知させなくてはいけません。またマンションなどで営業する場合は損害保険にも入らなくてはいけませんし、クレーム対応のための窓口も設ける必要があります。

これは民泊施設の健全化の意味で当然のことであり、周辺住民から理解を得るためにも必要なスキームだといえます。これまで規制がなかったことが逆に不自然であったとも言え、登録制になるのは何らおかしいことでもないでしょう。

3番目は大きく投資事業としての可能性を広げるファクターになります。いわゆるアメとムチともいえ、営業に規制を設ける代わりに、全国的な展開を民泊特区以外のエリアでも可能にしたということで、これまで民泊施設の運営に地理的な条件で乗り出せなかった人でも参入できるようになります。

時に京都は今深刻な宿泊施設不足に喘いでいる状態ですから、京都や奈良といった古都、観光客が多いエリアは大いに民泊施設の需要が増大をしていくことでしょう。

2.民泊新法を受けて不動産投資の可能性は広がる?

民泊新法を受けて不動産投資の可能性は広がる?
では実際に民泊新法が施行された場合、今後不動産投資の手法としての民泊施設はどう変わっていくでしょうか。

(1)都心の場合 まず売上の上限が大幅に低下するので、運営のための固定費を抑える施策が必要になります。都心で立地条件の良い物件を借りて、そこを民泊施設にするといった投資手法はかなり利幅が下がるので、よほど顧客単価を上げられるような、豪華な部屋にしないと利益を出すことが難しいでしょう。

個性的でかつホテルにも内容独自性のある部屋を資金を投資して生み出すしかないかもしれません。もしくは従来の民泊特区内で、180日以上の営業日数が許される宿泊施設を営業していくことになるでしょう。

(2)地方の場合 一方で民泊新法の規制緩和により、これまで民泊施設として使えなかった自宅や古民家、空き家の活用など固定費を抑えながら民泊施設を経営していくことも可能になります。

住宅地でも周知をさせていれば外国からの観光客を泊められるようになるので、ホテルや旅館がこれまで開業できなかったエリアでも宿泊施設が並ぶケースも想定され、新たな観光客の流れが生まれることになるでしょう。

観光地への交通の便は良いけれども、住宅用地の問題で宿泊施設が開けなかった、という場所はたくさんありそうです。そういった場所の不動産を安く買い、民泊施設にしていけばたとえ180日しか営業できないにしても、固定費が安いのでそれなりの収益はあげられるでしょう。

ただし宣伝や差別化といったマーケティングにも積極的に取り組まないと、埋もれてしまうことになりかねません。

3.まとめ

営業上限日数の180日は自治体の条例次第で制限が緩和される可能性も残されており、まだ状況が確定しているとはいえません。

ただ今回の民泊新法の緩和と規制の裏側には、都心だけではなく、地方の空き家活用など地方での宿泊事業を活性化し、経済効果を全国的に波及させたいという政府の思惑が透けて見えます。

これは個人レベルの不動産投資家にとっては大きなチャンスであり、先んじて宿泊需要のあるエリアを見抜くことで、利益を生み出すチャンスをつかめます。基本的には複数の施設を同時に運営し、薄利多売でやっていくことになりますが、自分の土地勘のあるエリアであればそのような経営手法も可能でしょう。

これまでの民泊施設は単純に都心で経営していれば利益を上げていくことができました。しかし今後の民泊施設運営は、経営者の手腕が問われることになるのは間違いありません。高度なマーケティング手法が求められるでしょう。
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ライター長嶋 シゲル

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