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不動産投資初心者のための利回り解説。ここだけ押さえればOK!

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16,564 views 2016.10.5
不動産投資初心者のための利回り解説。ここだけ押さえればOK!
インフレ時、銀行預金などは預けておくだけで目減りしてしまいますが、投資用不動産はインフレによって価値が下がることはほぼありません。そのため、不動産は資産価値が減少するリスクが少ない、安定した投資対象といえるでしょう。

不動産投資用の物件情報を見ると、「利回り◯%」という項目が必ず出てきます。初心者の場合、利回りに左右されて物件を選んでしまいがちですが、これだけでは物件の良し悪しを判断することはできません。

利回りは物件を見比べるための指標として利用されるものですが、計算方法や種類などをご存知でしょうか。今回は、これまでに数多くの不動産投資プロジェクトをプロデュースしてきた株式会社フェイスネットワーク代表取締役社長の蜂谷二郎氏に、利回りの基本や知っておきたいポイントについて教えていただきました。
目次

1.そもそも不動産投資における「利回り」とは何か

2.不動産投資では欠かせない「表面利回り」と「実質利回り」

3.不動産投資における、表面利回り・実質利回りの計算方法

4.実質利回りを得るために必要な情報

5.利回りから投資用不動産を比較・判断する際の注意点

6.契約更新が可能な旧借地権物件なら、利回りアップも?

7.利回りは指標として参考に

1.そもそも不動産投資における「利回り」とは何か

そもそも不動産投資における「利回り」とは何か
利回りとは、投資に対する収益を割合で示したもの。たとえば、100万円を投資して、20万円の利益が出た場合は、その投資の利回りは20%となります。利回りはあくまでも割合のことです。収益として得たお金のことではないのでその点を覚えておきましょう。

一般的に利回りは、年間の利益÷投資額で計算されます。
ここで実際に2つの例を挙げてみますが、利回りが高いのはどちらの投資でしょうか?

◾️A投資
利益:1,000万円 投資額:1億円

◾️B投資
利益:100万円 投資額:200万円

利益だけだとAのほうが大きいように見えますが、その投資の価値の高さは、利回りが指標となります。
実際に計算してみると、A投資の利回りは10%、B投資の利回りは50%となります。少し極端な例ですが、利回りという観点から見ると、Bのほうが価値ある投資先という判断ができるわけです。

2.不動産投資では欠かせない「表面利回り」と「実質利回り」

不動産投資では欠かせない「表面利回り」と「実質利回り」
不動産投資の利回りには表面利回りと実質利回りの2つがあり、それぞれ用途が異なります。
表面利回りは物件を探している時に比較検討する指標として使われます。物件広告に掲載されている利回りはこちらで、不動産会社へ物件購入の相談に行くと、まずはこの利回りを基準に話をされることになります。

一方、実質利回りは物件に投資した後、かかった経費などを加味して計算されるものです。この利回りは、投資効率を見極めるための指標となります。運用してみてどのくらい投資効果が見込めるかを、この実質利回りによって判断するわけです。

3.不動産投資における、表面利回り・実質利回りの計算方法

ここでは例を挙げて、実際に利回りを計算してみたいと思います。

表面利回り(%)= 年間総家賃収入 ÷ 取得価格 × 100

マンション一棟を3億円で取得し、年間の総家賃収入が1,200万円だった場合の表面利回り
1,200万円 ÷ 3億円 = 4% …… 表面利回り
実質利回り(%)=(年間総家賃収入-年間諸経費)÷(取得価格+取得時の諸経費)×100

マンション一棟を3億円で取得し、諸経費が1,500万円、年間の総家賃収入は1,200万円で年間諸経費が500万円だった場合の実質利回り
(1,200万円-500万円)÷(3億円+1,500万円)× 100 = 2.2% …… 実質利回り

このように見てみると、物件を探している時は利回りが4%と認識して資金計画を立てていても、実際に運用してみると2.2%になるということが分かります。
特に初心者の場合、経費がどのくらいかかるのか把握しきれず、実際に運用してみると予想以上の費用がかかり、赤字続きになってしまった、というケースがみられます。

マンション一棟であれば、共有部分の光熱費などがオーナー負担となりますので、経費についても事前に試算して確認しておかないと大変なことになります。年数が経てば修繕費などもかかってきますから、その点を織り込んで投資計画をたてるようにしましょう

4.実質利回りを得るために必要な情報

実質利回りを計算するにあたって必要なのは、年間の諸経費や取得時の諸経費を把握しておくことです。細かく分かればより実態に近い数値が算出できますが、運用前に正確に把握するのは難しいでしょう。

ここでは、通常考えられる項目を挙げてみます。これをチェックシート代わりにして、物件を検討する際に、どのくらいかかるのかを確認するようにしましょう。物件によってはこれ以上の経費がかかることもあります。不動産会社には物件選びを依頼するだけでなく、取得後の経費についても質問しておくとよいでしょう。

取得時の諸経費

◾️損害保険料:事業に必要な火災保険料など
◾️修繕費:建物や設備の補修費など※中古の場合
◾️手数料:仲介手数料など
◾️委託管理費:委託管理料など※管理を業者に委託した場合
◾️士業への支払い:弁護士・税理士報酬など

取得後の諸経費
◾️税金関係:固定資産税など
◾️減価償却費:建物、設備のその年の減価償却分
◾️ランニングコスト:水道・光熱費、通信費、消耗品、ローン返済など
◾️修繕費:建物や設備の補修費など
◾️士業への支払い:弁護士・税理士報酬など

建物は経年による設備の老朽化を免れません。自宅であれば、お金がたまってから…… と先延ばしにすることもあり得ますが、賃貸であれば、メンテナンスが行き届いていないと空室に直結してしまうので、少しの猶予も許されないと考えておくべきです。メンテナンスの費用が用意できず、空室が続いて収益が立たなくなってしまう事態を避けるため、あらかじめ積立てておくなど、修繕やリフォームは計画的に行えるよう段取りしておく必要があります。

5.利回りから投資用不動産を比較・判断する際の注意点

利回りから投資用不動産を比較・判断する際の注意点
前述したように、物件情報に掲載されている利回りは表面利回りです。この表面利回りは、同じ家賃収入、エリアなどの諸条件も同じ状態であれば、取得価格の低い中古の方が高くなります。しかし、運用にあたって重要なのは実質利回りです。つまり、諸経費をいかに抑えるかが実質利回りを高める秘訣となります。

たとえば表面利回りが同じ新築物件と中古物件があったとしましょう。新築物件の方は、まだ建物が新しいので、共有部分の光熱費やエレベーターのメンテナンス代などを支払うだけで数間は運用できるでしょうが、中古物件の方は、早い場合、取得した年から共有部分の修繕や設備交換の費用が必要になってしまう可能性があります。安く手に入れても、想定外の出費に悩まされることは確実に多くなるのです。

不動産投資では、想定しなければならないリスクが多岐にわたるため、特に初めて不動産を運用する場合には、すべてを想定できずに失敗してしまうケースもあるでしょう。なるべくスムーズに運用していくためには、物件を決める際に、表面利回りではなく実質利回りで長期的な判断をしておくことが重要です。新築は利回りが低いから、と避けるのではなく、実質利回りで考えた時にどちらがより高くなるかよく検討して、決めなければなりません。
修繕依頼などが度重なると落ち着きませんし、出費の多さに辟易してしまうオーナーも多いです。その上、空室や家賃滞納などで、見込んでいた家賃収入が100%得られなかった場合は、何のために経営しているのか分からなくなってしまう方もいることでしょう。しかも、こういった手間がかかっているのに収益を得られない物件であれば、売却をしようとしても、なかなか買い手が現れない可能性さえあります。
利回りから投資用不動産を比較・判断する際の注意点
したがって、物件を選ぶ際、安くて表面利回りがいいというだけで判断してしまうのは禁物です。経費がどのくらいかかるのか、空室が出ないような魅力のある物件なのかという点をしっかり押さえ、実質利回りをできるだけ正確に算出して、よく検討することが必要です。

6.契約更新が可能な旧借地権物件なら、利回りアップも?

マンションを建築して貸し出す場合、土地の取得やそのコストについても考えていかなくてはなりません。

不動産の広告で見かける借地権という文字。所有権は自分のものという意味ですが、「借地」というと、「誰かから土地を借りるのかな。そうすると、その土地はいつか返さないといけないのか」と思う人もいることでしょう。

借地権とは、建物を建築することを目的に、地主から土地を借りることです。借地なので、地代を支払う必要がありますが、所有権のある土地よりもコストを削減することが可能です。利回りは1%以上アップするケースがあるので、借地権の土地を選んでマンションを建設するというのも賢い方法のひとつといえます。
少し知識のある人であれば、定期借地権を思い浮かべて、期限が切れた時に更地に戻して返還しなくてはならないのではないか、と疑問に感じるかもしれません。相続のために、と思っている場合は、なおさらでしょう。

この借地権ですが、1992年以前の旧借地権付きの土地であれば、ほとんどが更新可能になります。地主は返還されたところで、地代が入らなくなったり、固定資産税がかかったりするので、更新してくれるケースが多くなっています。都内にも旧借地権付きの土地は潤沢にあるので、一度探してみるのもいいかもしれません。

7.利回りは指標として参考に

利回りは指標として参考に
いかがでしたでしょうか。おそらく多くの方が、物件情報に掲載されている利回り(=表面利回り)を基準に投資用の物件を選ぼうと考えていたのではないかと思います。指標として使うことができるので、まったく意味のない数字というわけではありませんが、あくまでも経費が加味されていない利回りということは覚えておく必要があります。運用を考える場合は、必ず実質利回りで検討し、経費がかかり過ぎる物件ではないか、無理なく経営できるのか、などを確認しましょう。

不動産投資専門会社によっては、向こう何年かの収入シミュレーションなどを作成し、それを踏まえた提案をしてくれるところもあります。しかも、より現実に近い形で考えられるよう、経年による家賃低下も加味して提示してくれるので、長期の計画も立てやすく安心です。

不動産投資は、目の前の利益だけではなく、長い目で見ることが大切です。そういった視点で提案やアドバイスをしてくれる会社や担当者に相談し、安定した運用ができる計画を立ててください。
橋本 岳子

ライター橋本 岳子

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