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2017年税制改正大綱決定。タワーマンション節税はどうなる?

1,261 views 2017.1.12
2017年税制改正大綱決定。タワーマンション節税はどうなる?
与党による2017年税制改正大綱が発表されました。世間で最も耳目を集めたのは配偶者控除の見直しです。不動産関係者が注目しているのは、タワーマンション節税の見直しでしょう。

タワーマンション節税とは何か、来年からどう変わるのか、改正が与える影響について解説します。
目次

1.節税!脱税?タワーマンションに関する3つの税金とその歴史

2.2017年からタワーマンションに関する税制はどう変わるのか?

3.この税制改正が不動産市場に与える影響は?

4.まとめ

1.節税!脱税?タワーマンションに関する3つの税金とその歴史

12月8日、与党である自由民主党と公明党の連名で、来年の税制改正大綱が発表されました。このまま行けば、年明けに通常国会の審議を経て、2017年4月に施行されることになります。

この大綱の中には「居住用超高層建築物に係る課税の見直し」という文言があります。いわゆる「タワーマンション節税」「タワマン節税」を簡単にできないようにしようというものです。

ここで、タワーマンション節税はどんなもので、どんな経緯でこの改正に至ったのか簡単に説明します。不動産を購入すると、不動産取得税がかかります。そして毎年、固定資産税(市街化区域内なら都市計画税も)がかかります。そして、所有者が亡くなると相続され、相続税がかかります。

3つとも、理屈は同じです。どの税金も、税金計算上の土地評価の仕組みが問題になっています。マンションを購入するとき、戸建て同様、一緒に土地も購入します。もちろん部屋の購入価格に土地分も含まれていますが、法的な権利としては、建物と土地それぞれに所有権を持っていることになります。建物は、購入した部屋を単独名義で所有しますが、土地は他の部屋の所有者と共有名義になります。共有には持分割合というものがあり、その割合に応じて権利や義務を負担することになっています。そのため、固定資産税などの税金も、持分割合によって按分して支払います。この持分割合は、集合住宅の土地の場合、所有する部屋の床面積/全床面積で按分します。

例えば、50平米の部屋が300戸あるマンションの1室を所有すると、この土地にかかる固定資産税の300分の1を払うことになります。これは、同じマンションのどのフロアでも変わりません。1階の住人も、30階の住人も同じ税金を払うことになります。

ここで問題が発生します。通常、高層マンションの高層階と低層階では、販売価格が全然違います。低層階よりもはるかに高い価格で購入しているのにも関わらず、支払う税金は同じ。これが不公平だというのです。

特に相続税に関しては、節税目的として購入する富裕層が多く、問題視されています。国税庁も節税目的の取引への規制を厳しくする流れになっています。特にこの流れを決定づけたのが、2011年の国税不服審判所の裁決でした。この裁決は、マンションを買ったのは明らかに節税目的だとして、不当に低く評価された相続税を否認、購入価格で計算し直すという内容でした。

不動産取得税、固定資産税(および都市計画税)、相続税の3つは、土地評価の仕組みを利用して節税ができるものの、近年ではこれを見直そうという動きがあるということです。

2.2017年からタワーマンションに関する税制はどう変わるのか?

今回の税制改正大綱で改正の対象になっているのは、先ほどの3つのうち、不動産取得税と固定資産税(および都市計画税)です。相続税は節税目的であるかどうかを判断する基準など、難しい要素があるので、まずは前の2つの不公平感をなくすことから着手するということでしょう。

この2つの税金の計算をする際に使う按分割合を、階層が上がるにつれて高くなるようにします。対象は、高さ60メートルを超えるマンションです。按分割合は、このマンションの1階を100とし、1フロア上がるごとに10/39(約0.26%)を加算していきます。例えば31階なら、1階よりも約7.69%多い割合になるというわけです。この数値は、最近の取引価格の動向を踏まえて策定したとのことです。2018年以降に課税される取引について適用されます。

3.この税制改正が不動産市場に与える影響は?

この改正が直接不動産市場に与える影響は限られるでしょう。わずかに改正前の駆け込み需要があるかもしれませんが、それにしても数千万円、数億円の買い物をする人が、数万円・数千円の節税のために無理して購入時期を早めることはあまり想像できません。

節税目的でタワーマンションを購入するという人は、相続税の節税が目的であって、今回の改正とは直接関係がありません。ただし、今回の改正は、かねてよりの懸案であったタワーマンション節税の問題に、ついに政府が本腰を入れて動いたということの表れでもあります。将来的に相続税についても規制がされるのでしょうが、その前に購入しておこうという富裕層は少なからずいるかもしれません。

4.まとめ

・2018年から、タワーマンションの土地にかかる不動産取得税・固定資産税・都市計画税の各戸への按分割合が変更する。今まで均等割りだったものが、高層階へいくほど高い割合に。
・タワーマンション節税問題の本丸といえる相続税については、行政の取り締まりが強化されているものの、法改正などの対応はまだ。
ファイコロジスト 山田

ライターファイコロジスト 山田

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