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IR法で高まる期待、不動産相場を底上げするか?

245 views 2017.1.12
IR法で高まる期待、不動産相場を底上げするか?
IR法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案)が成立しました。この法案は統合型リゾート法、カジノ法ともいわれています。カジノというと、何となく巨大なカネの匂いがします。

日本に統合型リゾートができると不動産市場はどうなるのか?過去の事例などから推測します。
目次

1.IR法のねらいは何? 成立したことで、何ができるようになる?

2.カジノがもたらした不動産市場への影響、海外の事例より

3.国内の大規模商業開発の事例をみても、地価の上昇が見込まれる

4.まとめ

1.IR法のねらいは何? 成立したことで、何ができるようになる?

IR法の目的は、経済、特に地方の活性化です。観光と地域経済の振興、地方財政の改善までをうたっています。レクリエーション施設や会議場、ホテル等を一体とした統合型観光施設を整備することを推進するとしており、その中にはカジノも含まれます。賭博は刑法で禁止されているため、合法的なカジノ施設は日本になく、ギャンブルといえば競馬や宝くじなどの公営ギャンブルでした。

カジノを含む観光施設は、各自治体が誘致し、最終的に運営を民間委託できるとしています。まずは、全国に3か所の施設をつくります。今回成立したのはいわゆる基本法で、もっと具体的な内容は1年以内に成立させる別の法律で決まります。これはカジノ実施法案などといわれています。当初は開業が2020年の東京オリンピックに間に合うようにするつもりだったようですが、実際には2020年以降になります。

統合型観光施設整備による経済効果は、数兆円にのぼるという試算が複数あります。海外のカジノ運営会社も日本市場への参入に熱い視線を注いでいます。

2.カジノがもたらした不動産市場への影響、海外の事例より

海外には多くのカジノ施設が存在します。それらができる前と後では、周辺の地価はどうなったのでしょうか?事例をみてみます。

マリーナ・ベイ・サンズ(マリーナ・ベイ、シンガポール)
2010年4月開業
2007年に国土交通省が発表した「観光投資に関する調査・研究報告書」によると、「総合リゾート計画(IR)が発表された 2005 年後半からシンガポールの不動産価格が再び高騰し始めている。」また、統合リゾートの開発計画が具体的に発表されてから、外国による不動産投資額が6倍になったとも書かれています。

ザ·ヴェネチアン·マカオ他(マカオ、中国)
2002年市場開放
「2002年にカジノ経営権が開放され、米国系ホテルが進出を開始。それをきっかけに、ここ数年は年間約15%~30%のペースで地価が上昇し、住宅価格も02~06年までに2倍以上になった。」(参考:ゆかしメディア http://media.yucasee.jp/posts/index/71、2008年6月30日)それまでは単独の事業者がカジノ経営を独占していましたが、国際的に開放されてから、現在は6事業者がしのぎを削るなか、不動産価格が高騰しているということです。

カジノの経済効果が、周辺の不動産価格を押し上げるという実証研究もあります。三井住友トラスト基礎研究所は2014年のコラムで、米国のWiley and Walkerが2011年に書いた論文の内容について、次のように触れています。「カジノ施設の収益が1%増加すると、周辺約8km以内に立地する商業施設の取引価格が平均して約1.2%押し上げられるとの結果が示されている。

以上の海外での事例や研究をみると、具体的な開発計画の発表時点から、周辺の不動産価格が上がる可能性は高いといえます。開業後も、カジノ人気が高まれば高まるほど、店舗を中心とした不動産の実勢価格が上がりそうです。

3.国内の大規模商業開発の事例をみても、地価の上昇が見込まれる

国内の大規模商業開発の事例をみても、地価の上昇が見込まれる
IR法によって作られる施設において、カジノの床面積は全体のわずか3%以内になります。他は観光施設やホテル、買い物ができる商業施設などです。日本の過去の事例で、大規模な商業開発が不動産価格に与えた影響をみてみます。

東京スカイツリー(墨田区、東京都)
2012年開業
東京都墨田区の東京スカイツリーは、観光・ホテル・商業施設が一か所に集う複合施設です。開業前から周辺地価が上昇しはじめました。同年の路線価は前年に比べ、東京都平均1.2%下落しているのに対して、スカイツリーに近い曳舟駅が面する通りは2.1%の上昇。その後も上昇は続いています。

あべのハルカス開業の1年後、大阪市天王寺区の地価は6%上昇しました。商業施設の開発が、周辺の地価を押し上げた例は、挙げればきりがありません。

カジノの誘致を検討しているのは、横浜市、小樽市、佐世保市など20か所以上です。今後の不動産購入や投資の際には、統合型リゾートの存在も判断材料の一つになってくるといえます。

4.まとめ

・IR法は、カジノを含んだ統合型リゾートを、自治体の主導によって整備することを認めた法律。
・事例をみる限り、統合型リゾート周辺地域の不動産価格は、開業前から上がる可能性が高い。
ファイコロジスト 山田

ライターファイコロジスト 山田

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