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騙されないように気を付けよう。不動産の「おとり広告」

153 views 2017.1.10
騙されないように気を付けよう。不動産の「おとり広告」
不動産物件情報サイトなどには、不動産を探している客を「釣る」ためだけの物件情報、「おとり広告」が表示されている場合があることをご存知でしょうか。

2016年11月16日、「HOME'S」、「SUUMO」、「at home」、「CHINTAI」、「マイナビ賃貸」の運営会社によって構成される「公益社団法人 首都圏不動産公正取引協議会 ポータルサイト広告適正化部会」は、おとり広告の撲滅を強力に推進するため、おとり広告等を掲載する不動産事業者に対してより厳しい対策を実施することを発表しました。

具体的には、2017年1月より、関東甲信越の不動産事業者がおとり広告等を掲載して、同団体の公正競争規約に反して厳重警告及び違約金課徴の措置を受けた場合、その不動産事業者は「HOME'S」、「SUUMO」、「at home」、「CHINTAI」、「マイナビ賃貸」に1ヵ月以上、全物件を掲載できなくなります。

不動産事業者にとってこれらの大手サイトに物件を掲載できなくなることは、大きな痛手になると考えての施策です。

そんなおとり広告は、賃貸物件に多いですが、売買物件や収益物件にも存在することが分かっています。不動産投資家にとっても無関係ではありません。

今回の記事では、賃貸物件を探している客の立場ではなく、不動産投資家としての立場から、おとり広告の問題点について考察していきます。
目次

1.おとり広告とはどのようなもの?

2.おとり広告と不動産投資の関係性

1.おとり広告とはどのようなもの?

おとり広告とは、客を誘引するための架空の広告のことです。

すでに成約済みであったり、そもそも成約させる気がなかったりするため、周辺相場に合わない安い価格で表示されていることが多いです。おとり広告に誘引された客に対しては、「実は今ちょうど売れちゃいまして」などといい、別の物件を紹介します。

不動産のおとり広告は、消費者庁の「不動産のおとり広告に関する表示」(昭和55年公正取引委員会告示第14号)によって下記の通り規定されています。

不動産のおとり広告に関する表示
自己の供給する不動産の取引に顧客を誘引する手段として行う次の各号の一に掲げる表示
一 取引の申出に係る不動産が存在しないため、実際には取引することができない不動産についての表示
二 取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引の対象となり得ない不動産についての表示
三 取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引する意思がない不動産についての表示

つまり、不動産のおとり広告には「そもそも存在しない」「存在はするが成約済み」「存在はするが成約させる気がない」の3パターンがあるということです。いずれのパターンでも、おとり広告で客を誘引して、別の物件を紹介するという目的に違いはありません。

2.おとり広告と不動産投資の関係性

おとり広告と不動産投資の関係性
それでは、おとり広告が不動産投資にどう関係するのかを考察していきます。

おとり広告は賃貸物件だけではない

おとり広告は賃貸物件に多いですが、賃貸物件だけではありません。売買物件や収益物件にも存在します。

首都圏不動産公正取引協議会は、公式サイト上におとり広告を含む違反事例を年度毎に掲載しています。数が多いのはやはり賃貸住宅の事例ですが、賃貸住宅とは区別したうえで、新築住宅、新築分譲住宅、中古住宅、中古マンション、一棟マンション、一棟アパートなどのおとり広告の事例も載っています。

明らかに周辺相場と比べて物件価格が安かったり、好条件の物件なのに長期的に広告掲載されていたりするときは、売買物件や収益物件であっても、おとり広告の可能性があります。もちろん、あくまで可能性であり、安易に決めつけることはできません。本当に掘り出し物かもしれませんし、事故物件など他のケースも考えられます。また、信頼できる不動産会社かどうかにもよります。

もし本当におとり広告なら、来店後に「すでに売れてしまった」などの理由で別の物件を紹介されることになります。ただ、その時点でもおとり広告と断定することはできません。入れ違いで成約が決まることは実際にあります。しかし、「すでに売れてしまった」はずなのに、その後1ヵ月~2ヶ月たっても変わらずに同一の物件が広告掲載されている場合は、ミスで掲載されているのか、成約が取り消されたのか、おとり広告かの三択です。もう一度問い合わせてみましょう。

不動産仲介業者は信頼できる業者を選ぶ

所有物件の入居者募集などを依頼する不動産仲介業者は、おとり広告等を行わない信頼できる不動産会社を選びたいものです。

冒頭でも触れましたが、おとり広告等を行うことにより、首都圏不動産公正取引協議会から厳重警告及び違約金課徴の措置を受けた不動産事業者は、大手の不動産物件情報サイトに1ヵ月以上、全物件を広告掲載できなくなります。これに巻き込まれては入居者探しにも影響が出てしまいます。

家賃相場や競合を調べる際のノイズに

賃貸物件のおとり広告であっても、不動産物件情報サイトなどで家賃相場や競合を調べる場合はノイズとなります。賃貸物件のおとり広告は、周辺相場よりも家賃を安く設定していることが多いためです。また、実物よりも好条件を記載しているケースも多いです。

その地域の相場観を養うと同時に、「どうもおかしい」と思える賃貸物件が掲載されている場合は、何らかの理由があるのか、それともおとり広告なのか、より掘り下げて調べてみるのも良いでしょう。

自分の所有する物件がおとり広告に……

筆者の知り合いの大家さんいわく、自分の所有する物件が、自分とは全く関係ない不動産会社のおとり広告に使われていたことがあるようです。掲載サイトや不動産会社に連絡をして掲載をやめさせたとのことです。

おとり広告は家賃を安く設定していたり、実物よりも好条件を記載していたりしますので、閲覧者に物件を誤解される可能性があります。また、実際に現在入居している方がネット検索したときなどにも誤解を与えかねません。

そもそも、悪用されるのは気分的にも良くないですよね。定期的に自分の所有する物件が悪用されていないか確認しておきましょう。
有島 昇吾

ライター有島 昇吾

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