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会員限定の「非公開物件」はお得なのか? 実際に会員登録してみた

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9,127 views 2017.1.18
会員限定の「非公開物件」はお得なのか? 実際に会員登録してみた
不動産投資の物件検索サイトを見ていると、頻繁に目にする言葉「非公開物件(未公開物件)」。使う人によって定義はさまざまですが、一般に公開されていない物件であることは確かです。人に見られていない物件なら、掘り出し物があるのでは…?と思う人も多いはず。

今回は、会員限定に非公開物件が閲覧可能だというサイトに登録して、実際に非公開物件なるものを見てみました。果たして、掘り出し物件は見つかるのか?
目次

1.非公開物件とは何か、どのような物件を指すのか

1-1.非公開物件の定義

1-2.レインズに登録されるパターン、されないパターン

1-3.不動産業者が物件を非公開にしたがる理由

2.不動産投資における非公開物件。買主目線で見た場合、得なのか?

2-1.非公開物件は、買主にとってうまみのあるものか?

2-2.どうすれば非公開物件が手に入るか

3.実際に会員制サイトに登録して、非公開物件を閲覧してみた

3-1.1社目 S社

3-2.2社目 F社

3-3.3社目 Y社

3-4.番外編

4.まとめと感想

1.非公開物件とは何か、どのような物件を指すのか

まずは、非公開物件とは何を指すのか、どういう状況で発生するのか、どうすれば情報を得ることができるのか、という点について説明します。「前置きはいいから、早く物件探しに役立つ情報を教えてくれ!」という方はここの項目は飛ばして、「非公開物件は、買主にとってうまみのあるものか?」からごらんください。

1-1.非公開物件の定義

非公開物件にはさまざまな定義があります。
①レインズに登録されていない物件
②レインズに登録されているが、広告不可の物件
③レインズに登録されておらず、さらに広告不可の物件
④インターネットで公開されていない物件

もっとも一般的なのは、①「レインズ」に登録されていない物件のことです。レインズとは、不動産業者同士がオンラインで物件を共有、検索できるシステムです。全国4つの不動産流通機構という団体に属している業者全てに公開されるので、迅速に買い手を見つけることができます。

レインズに登録されてなければ、その物件を仲介する(売る)ことができるのは、売り手が依頼した不動産業者のみとなります。その業者以外にどの業者も知らず、インターネットにも公開されていないので非公開物件です。※レインズに登録されていないが自社ホームページで公開している、という場合はあります。理由は後述します。

また、②レインズに登録されていても、売主の意向によって「インターネット掲載不可」「広告不可」とされている物件は多くあります。近所の人に物件を売却することを知られたくない場合や、セールスなどがくるのをわずらわしく思うのが主な理由です。

他の定義では、③「SUUMO」「athome」などの不動産ポータルサイトに一切掲載されていない、チラシなどで募集をしていない物件のことをいいます。物件情報を得るすべが、不動産会社から買い手に直接打診すること以外にないものです。情報がどこにも公開されていないという点で、ある意味「真の非公開物件」といえ、希少価値はかなり高くなります。

インターネットで情報を閲覧できる物件を一般公開物件といい、それ以外を非公開物件と呼ぶ④のような定義もあります。

非公開物件は未公開物件ともいいますが、①②を非公開物件、③を未公開物件というふうに分ける人もいます。

いずれにしても、非公開物件(未公開物件)とは、「限られた人しか情報を得ることができない物件」と理解しておけば間違いないでしょう。

大手不動産投資物件検索サイト「楽待」の調査によれば、不動産会社の95%が非公開物件を取り扱っているとのことです。

1-2.レインズに登録されるパターン、されないパターン

物件数でいえば、世の中に流通している不動産のほとんどがレインズに登録されています。効率よく手間なく、売り先・貸し先を見つけることができるので、業者にとってメリットがあります。

ほとんどがレインズに公開される理由はそれだけではありません。基本的に売り先・貸し先を募集する不動産は、一定の場合を除いて、レインズに登録しなければなりません。宅建業法による義務であり、違反すると業務停止命令が下ることがあります。

一定の場合というのは、次に3つです。
①不動産業者が売主となる物件
②一般媒介契約の物件
③仲介契約後、7営業日(5営業日)経過していない物件

①不動産業者を通じた売買は2種類あります。業者が仲介するものと、売主から業者が買い取って自社の在庫とし、顧客に売却するものです。後者の場合は、レインズに登録する義務はありません。不動産業者は、仲介手数料をもらうよりも自社で販売したほうが利益になると判断すれば、そちらを選択します。

②③売主と業者の契約を媒介契約といい、3種類あります。一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約です。

一般媒介契約は、複数の不動産会社と契約することができ、自分で買い主を見つけることもできます。レインズへの登録は任意です。

専任媒介契約は、業者を1社に絞って契約するもので、自分で買い主を見つけることもできます。契約から7営業日以内にレインズに登録する義務があります。

専属専任媒介契約は、契約する業者は1社だけ、自分で買い主を見つけた場合でも、業者を通じて取引します。レインズへの登録は契約から5営業日以内に行わなければなりません。

上記の場合、登録は任意なのでしたほうがよさそうです。実際には、ちまたに非公開物件があふれています。それは、非公開物件とすることで業者が得をすることがあるからです。

1-3.不動産業者が物件を非公開にしたがる理由

不動産業者が物件を非公開にしたがる理由
非公開物件で、業者はどのような得をするのか?それは両手仲介(両手取引)です。両手仲介とは、売主と買主の双方から仲介手数料をもらうことです。

不動産業者は売買を仲介することで手数料を受け取るわけですが、媒介契約した物件の売り先を自社で見つければ、売却と購入の2つの仲介をしたことになるので、両者から手数料をもらえます。もし物件情報を公開(レインズに登録)して、他の不動産業者を通じて売却した場合、手数料を受け取るのは売主からのみです。

一部の不動産業者は、レインズ未登録とすることで、買主からの手数料を得るチャンスを自社で囲い込むことがあります。これは利益相反になるため不動産業界の問題点のひとつとなっています。売主としては、レインズやインターネットで公開したほうが有利です。その理由は、早く買主が見つかる可能性が高いこと、公開された市場に出回るので競争原理が働いてより高い価格で売れることなどがあります。

これで、レインズに登録されていないにもかかわらず、不動産業者のホームページなどで公開されている物件が存在する理由がわかるかと思います。売主が「広告可」の物件は、媒介契約から5(7)営業日の間、両手仲介の大チャンスというわけです。なかには両手仲介を狙って、非合法にレインズへの登録をしていない業者もいると聞きます。

このほかにも、希少価値を出すためにわざと非公開にしている業者もあるようです。「非公開物件を紹介できる」と言われたら、なんだか話を聞いてみたくなりませんか?

もちろん誠実な業者も多く存在しています。売主都合で非公開物件となっている物件も相当数にのぼるでしょう。ですが、すべての非公開物件が、買主にとって前向きな理由であるわけではないというところは注意すべき点です。

2.不動産投資における非公開物件。買主目線で見た場合、得なのか?

ここまでの話をまとめると、次のようになります。

・非公開物件は、不動産業者同士のネットワークに登録されていない物件、
またはインターネットなどで公開されていない物件。

・非公開物件となる理由は、売主の都合によるものと、業者の都合によるものがある。

このような物件は、不動産投資家が目指すべきものでしょうか?どうすれば情報を得ることができるのでしょうか?

2-1.非公開物件は、買主にとってうまみのあるものか?

では、いよいよ(やっと)本題に入ります。不動産投資家にとって、非公開物件は有利なのか?ということです。結論から述べると、有利です。むしろ、投資を成功に導くためには、通る必要がある道です。その理由は2つあります。

一つ目の理由は、公開された情報においしい話が残っていることは少ないからです。公開されればすぐに申し込みが殺到しますし、もし残っているとしたら、限られた人にとっての優良物件です。例えば属性が相当高くないとローンが引けない、相当なリフォームが必要で安く済ませるノウハウがないと収益化できない、など。

二つ目の理由は、非公開物件を紹介されるということは、購入できる可能性が高いと判断されているからです。不動産業者としても、物件と違う要望を持っている顧客、ローンを 引けない顧客には物件を紹介しません。自分にあった物件である可能性が高いのです。

2-2.どうすれば非公開物件が手に入るか

どうすれば、非公開物件を紹介してもらえるのでしょうか。それは、不動産業者に信頼される投資家になることです。

大手、地場の中小会社を問わず、不動産会社に訪問して、希望の物件がないか尋ねる。そして、何より大事なのは、提案を受けた時にレスポンスよく、断る場合にはきちんと理由を説明することだといいます。断るのに明確に理由があれば、業者がこの人は本気で購入しようとしているのだと理解しますし、次にどのような物件を紹介すればいいのかがわかります。包み隠さず自己資金や属性などの情報を伝えることも大事です。

ですが、これらの行動は、日中働いて、プライベートも子育てや自己啓発などで忙しい人には難しいかもしれません。そんななか目を引くのは、インターネットの物件紹介サイトで、非公開物件の紹介をうたっているもの。はたして、このようなサイトで優良物件の紹介を得ることはできるのでしょうか?

3.実際に会員制サイトに登録して、非公開物件を閲覧してみた

実際に会員制サイトに登録して、非公開物件を閲覧してみた
収益用・居住用、購入・賃貸、一戸建て・マンションを問わず、会員制の不動産紹介サイトはたくさんあります。そのなかには、会員登録した人だけ非公開物件を閲覧できるとことがあります。そのうち数社に登録、3社について公開物件と非公開物件との間に利回りなどの差があるのか調べてみました。

3-1.1社目 S社

S社は、東京都下にある設立15年の中堅規模の会社で、関東近辺の収益物件を専門に紹介しています。ホームページによれば、全収益物件のうち1割は、売主都合によりインターネット公開不可物件なんだそう。会員登録すると、インターネット掲載不可物件と一般公開をしていない自社物件を閲覧できるとか。会員登録はもちろん無料です。無料会員のさらに先にプレミアム会員というステージがあり、審査を経たうえで面談が必要とのことです。プレミアム会員になると「非公開物件中の非公開物件」」を紹介してもらえるのだそうです。

プレミアム会員はまたの機会に譲るとして、誰でもなれる無料会員に(プレミアム会員も、年会費などはかかりません)。住所やら年収やら証券会社の審査みたいなことを5分くらいかけて入力して、登録完了しました。

非会員向けの公開物件と会員向けの非公開物件との利回りなどを比べてみます。賃貸用の1棟買アパートを検索しました。

まずは公開物件です。検索されたのは48件。利回りは最大12.01%、最小4.83%。中央値(順番に並べた時に、真ん中になる数値)は6.64%でした。10%を超えた物件は3件、まずまずではないでしょうか。いくつかピックアップしてマンション名で検索したら、たしかに「HOME’S」など他のサイトにも掲載されていました。

次に非公開物件です。検索数は127件。利回りは最大12.10%、最小値は4.80%、中央値は8.44%でした。公開物件との間に最大値・最小値の差はほとんどありませんが、中央値は高いです。10%前後が多く、平均的に高いような印象でした。全体的に都心に近い物件が比較的多く、掘り出しものがあるかもしれません。

さすがに非公開物件なのでマンション名の記載はありませんでしたが、所在地などの手がかりでいくつか検索。すると、他の収益不動産検索サイトで同じと思われる物件が普通に公開されていました。

3-2.2社目 F社

F社はポータルサイト運営会社で、全国の収益物件を紹介しています。有名タレントを起用したホームページが印象的です。会員登録すると、新着未公開物件が閲覧できるとのこと。物件数があまりに多いので、神奈川県の売りアパートに絞って検索しました。

一般公開物件の件数は272件。利回りは最大値18.00%、最小値3.47%が中央値8.15%。「HOME’S」「楽待」などでも公開されている物件ばかりでした。

非公開物件は、16件。利回り最大値11.49%、最小値6.90%が中央値8.86%。こちらもどちらかというと、比較的利回りの高い物件が多い印象です。

他のサイトでは公開されていなかった物件もあれば、されている物件もあり、半々といったところでした。

3-3.3社目 Y社

神奈川県南部を営業地域にしている若い会社で、しっかりしホームページを持っています。会員になると、「訳あって公開できない物件」「質の高い非公開物件」を閲覧できるとの触れ込みでした。

一般公開物件は20件、利回りの最大値11.23%、最小6.10%、中央値は8.50%でした。

会員限定非公開物件は13件、利回りの最大値8.00%、最小3.66%、中央値は6.37%でした。比較的築年数の新しい物件が多い印象です。検索しても他サイトで見つからない物件ばかりでした!たしかに非公開物件のようです。

3-4.番外編

一部の大手不動産収益物件検索サイトでは、「会員限定公開物件」と「非公開物件」のすみ分けをしています。その名のとおり、会員限定公開物件は登録するとすぐに閲覧できるのですが、非公開物件は業者から直接連絡をもらう必要があるようです。「会員限定公開物件」はたしかに他のサイトでは見つけることができませんでした。

実は数年前から某サイトに登録しているのですが、非公開物件の話がきたことはありません(登録した希望条件がわがままなだけ…?)。今回の調査にあたって、希望条件を増やし、他のサイトにも登録したところ、10分の1本くらいの割合で「希望条件に近い新着物件です」と物件紹介メールが届くようになりました。不動産投資用にメールアドレス作らなきゃな…と思うくらいでした。そのなかには、非公開物件というものはありませんでした。まだ登録して1日経っていないのでやむを得ないといえます。

4.まとめと感想

本当にうまみのある非公開物件は、不動産投資物件検索サイトに登録した程度では見つかりにくいのではないか。登録をきっかけ作りとし、積極的に物件探しを継続していく必要があると思いました。

※今回の調査は一部のサイトの一部の指標だけを使うものだったので、あくまでも筆者の印象です。実態を知るためには、もっと詳細な調査が必要です。もっと長期間に渡って行う、対象のサイトを広げる、築年数や立地など他の要素を加える、など…

「会員登録することで非公開物件を閲覧できます!」とうたっているサイトに実際に登録し、会員限定の非公開物件を閲覧してみました。1社目のS社と2社目のF社は比較的高利回り物件が多い傾向にありますが、他のサイトで公開している物件が少なくありませんでした。3社目のY社は、たしかに独自で取り扱う、他では公開していない物件が多かったのですが、とりたてて好条件の物件が多いというわけではありませんでした。

レインズに登録されておらず、インターネットやチラシでも公開されていない、真の意味での投資家にとってうまみのある物件は、サイトに登録しただけでは閲覧するのが難しいのかもしれません。

ただ、会員登録自体は意味があることだと思います。まずは不動産会社と接点を持つことで、きっかけ作りになるからです。蜜に連絡を取り合っていくことで、真の意味での非公開物件を紹介してもらえるのではないかと期待を抱いています。また機会があれば、経過を報告したいと思います。
ファイコロジスト 山田

ライターファイコロジスト 山田

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