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どうリスクヘッジする?不動産投資における火災リスクの回避・軽減方法

69 views 2017.1.24
どうリスクヘッジする?不動産投資における火災リスクの回避・軽減方法
2016年12月22日、新潟県糸魚川市にて大規模火災が発生しました。

消防庁の報告(2016年12月29日時点)によると、人的被害は負傷者16人、建物被害は焼損棟数144棟(焼損面積約40,000平方メートル)となっており、甚大な被害が出ています。

今回の記事では、賃貸物件のオーナーという立場から、火災リスクの回避・軽減方法について考えていきます。
目次

1.火災保険

2.建物の設備・構造・環境

1.火災保険

所有物件に火災保険を掛けることは、火災リスクを回避・軽減するうえでの基本となります。

オーナーの場合、区分所有であれば建物の専有部分について、一棟所有であれば建物全体について、火災保険を掛けることになります。区分所有の共有部分については、通常、建物の管理組合が保険を掛けています。また、入居者にも火災保険(借家人賠償責任保険特約が付帯した家財保険など)に加入してもらうことが一般的です。

オーナーの火災保険への加入が、金融機関から融資を受ける際の条件の一つになることも多いです。火災保険に質権設定すること(被保険者の保険金を質権者が他の債権者より優先的に受け取れるよう設定すること)が融資の条件となる場合もあります。そういった背景もあり、言われずとも火災保険に加入しているオーナーも多いでしょうが、もし未加入であれば、リスクヘッジの観点から加入しておくことをオススメします。

火災保険は、火災はもちろんのこと、落雷、破裂・爆発、風災、ひょう災、雪災、水災、水濡れ、盗難、破損・汚損など、さまざまなリスクが補償の対象となります。もちろん、不要と考える補償については外すことも可能です。

また、同時に地震保険と施設賠償責任保険にも加入しておくとより安心といえます。施設賠償責任保険とは、施設の欠陥や不備などによって、第三者の身体に障害を与えたり、財物に損害を与えたりした場合の賠償金を補償する保険です。たとえばマンションの欠陥によって入居者にケガをさせてしまった場合などに適用されます。

また、入居者の火災保険(借家人賠償責任保険特約が付帯した家財保険など)については保険の更新時にはちゃんと更新されているかチェックしておきましょう。

なお、政府は糸魚川市の大規模火災を、火災で初めての「自然災害」と認定しました。出火元はラーメン店ですが、強風によって延焼が広範囲に拡大したといえるためです。自然災害であることから被災者生活支援法の適用が可能となり、住宅被害を受けた世帯へ最大300万円の支援金の支給が決定しました。

一方、オーナーが入居者に貸している物件が被災した場合、オーナーが支援金を受け取れるかというと、これは受け取れません。被災者生活支援法の対象となる住宅は「現実に居住のために使用している建物」をいい、空き家、別荘、他人に貸している物件、建設中の建物等は含まれないためです。賃貸物件を借りている世帯は支援金を受け取れる可能性がありますが、賃貸物件のオーナーはやはり保険でのリスクヘッジが基本となるでしょう。

2.建物の設備・構造・環境

建物の設備・構造・環境
次に、建物の設備・構造・環境の面から、火災リスクの回避・軽減方法を探っていきます。

建物の設備

消火器や火災報知器など、消防用設備の設置も重要な火災対策です。

消火器には使用期限があります。業務用消火器であればおおむね10年、住宅用消火器であればおおむね5年です。使用有効期限が記載されている場合はそれに従います。すでに消火器が備え付けられている場合も、念のため製造年や使用有効期限を確認しておきましょう。

また、消防用設備等の法定点検を行う管理会社につきましても、しっかり点検してくれる管理会社に任せたいものです。管理会社がしっかりと点検を行っておらず、消火器の使用期限がとっくに過ぎていた、などということは実際にある話です。

建物の構造

建物の構造によって建物の耐火性は異なってきます。一般に、木造よりも鉄筋コンクリート造(RC造)のほうが耐火性に優れている傾向があります。

消防庁の発表している「平成28年版 消防白書」に火元建物(火元となった建物)の構造別損害状況が記載されています。「木造、耐火造、防火造、準耐火木造、準耐火非木造、その他・不明」の六種類に区分され、出火件数や延焼率(火元建物以外の別棟に延焼した火災件数の割合)などがまとめられています。RC造は、耐火造に該当する建物が多いです。

平成27年中の出火件数は、全体が22,197件で、木造が9,060件、耐火造が6,205件、防火造が1944件、準耐火木造が298件、準耐火非木造が2,432件、その他・不明が2,258件となっています。

延焼率は、平均が19.5%で、木造が31.1%、耐火造が2.9%、防火造が14.8%、準耐火木造が12.1%、準耐火非木造が11.1%、その他・不明が32%となっています。また、1件当たりの焼損床面積(㎡)は、平均が46.6㎡、木造が71.9㎡、耐火造が8.6㎡となっており、建物の構造の耐火性によって延焼率や焼損床面積に顕著な差が出ることが分かります。

建物の環境

建築基準法の規定により、建築物の敷地は道路(幅員4m以上のもの)に2m以上接しなければなりません。これを接道義務と呼びます。接道義務の目的の一つは、消防車の経路を確保することでもあります。

一方で、現在の日本には接道義務に適合していない建築物(建築基準法の施行以前の建築物など)も少なくありません。消防車の経路が確保されていない木造建築物などは、火災時の被害が比較的拡大しやすい物件と予想できます。もしそのような物件を所有している場合は、火災対策をより入念に行っておいた方が良いでしょう。

また、東京都都市整備局は東京23区における「地域危険度マップ」を公開しており、そのマップでは地域毎の火災危険度が確認できます。ここでいう火災危険度とは「地震時に発生する出火による建物の延焼被害の危険性」を意味し、出火の危険性と延焼の危険性をもとに測定されています。そのようなマップを活用することで、地域毎の火災リスクがより客観的、相対的に把握できるようになります。
有島 昇吾

ライター有島 昇吾

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