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住宅の資産価値を測るPBRとは?

長嶋 シゲル

長嶋 シゲル

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不動産データの収集及び分析、不動産の鑑定を行っている「東京カンテイ」が発表しているデータの一つに不動産PBRというものがあります。もともとPBRというと株式取引に使われる、株価純資産倍率を示す用語であり、1株あたり純資産の何倍の価格まで買われているのかを示す数値です。

それを不動産売買に必要にデータとしてアレンジしたのが不動産市場におけるPBRという数値です。ここではPBRの意味と、PBRに優れたエリアについてご紹介します。

目次

1 . PBRとは

PBRを端的に説明すると「マンションを買い、10年後に売ったときに何倍の価格になっているか」を示す数値です。東京の一部の路線価が、バブル期を超えたとの報道もあり、都心のマンション価格はどんどん高騰しています。また新築マンションの値上がりに伴い、そちらよりも格安に購入できる中古マンション市場も加熱気味です。

通常マンションは10年も所有していれば10~20%は値下がりをしてもおかしくはありませんが、PBRの数値を見れば、中古にも関わらず資産価値が上昇しているエリアが分かってくるのです。

数値が1であれば10年後に購入時と同じ価格で売却ができます。基本的には1を下回る数値になるのですが、地価が上がっている場所を中心に1を上回るエリアもあります。

投機目的、キャピタルゲインを得るためにマンションを購入したい、また夫婦で住むために一時的にマンションを買い、子供が生まれたら住み替えていきたい、など売却を前提としてマンションを購入する人にとっては、見逃せない数値になっているのです。

2 . 首都圏でPBRに優れたエリアはどこなのか

投機目的でマンションを購入する人にとって見逃せないPBRですが、東京カンテイが2016年度のデータとして発表した数値によると、1位になった駅は東京市部では三鷹台や三鷹と三鷹市などブランド価値のある駅が上位に入りました。また上位に入っている駅は23区に近い駅となっています。

一方で東京23区内に絞るとは50位ぐらいが1超えと、地価の高騰により資産価値が増加していることがわかります。特にPBRが上昇しているのは、港、中央、千代田の3区、渋谷、湾岸エリアなどになっています。

神奈川県は20位ぐらいまでが1超えで横浜市、川崎市に集中しており、埼玉県は与野だけが1、千葉は1超えをする駅はありませんが、千葉や市川といった東京に通勤の便が良い総武線沿線が人気となっています。

エリア的には東京23区>横浜・川崎>東京市部>東京よりの埼玉>総武線沿線の千葉 という人気と言えるでしょう。

3 . 収益性を表すPERという数値もある

一方で不動産投資をする人の中には、売却益よりも賃貸収入、いわゆるインカムゲインを重視して、投資対象を見つけたい、という人も多いでしょう。マンションを購入した際の収益性を表す数値として、東京カンテイではPERという指数も発表しています。

これは新築で購入したマンションを賃貸に出した時に、何年でマンションの購入費を回収できるのか、という数字を示しています。例えばPERが20年であれば、新築マンションの購入費を20年で回収できるということになり、収益席が高い物件だといえます。一方でPERが30だとすると、30年間賃貸に出してようやく購入費を回収できるので、利益が出るまで30年も掛かるということになります。実質利回りで言えば3.3%ということです。

賃貸物件として購入するのであれば、当然PERが低いエリアを見定めて購入をしていくことになるでしょう。

https://www.kantei.ne.jp/report/89PER_shuto.pdf
を見るとPBRは人の多い場所に集中する傾向がありましたが、PERは東京から離れた神奈川県西部の小田急線各駅停車駅である、開成駅が上位に入るなど、特定のエリアに集中しない傾向があります。

4 . PBRとPERのバランスが良いエリアを探す

不動産投資をする時に、インカムゲインキャピタルゲインの双方を獲得し、最終的にどう利益を出していくのか、という出口戦略は大変重要になります。PBRの高いエリアでは物件価格が上昇しやすいというメリットは有りますが、賃貸物件として必ずしも優れているとはいえません。家賃相場は物件価格と必ずしもリンクせず、また上昇するにしても時間差があることが多いからです。購入費用が高いのに、家賃収入が伸びなければ、当然PERは低下していきます。

逆もまた然りであり、賃貸需要があり、一人暮らしでもファミリーでも人が住みやすいという場所は必ずしも都心の一等地で希少価値がある、もしくは駅からの距離が非常に近いというわけでもありません。入居者にとって価格と賃料のバランスが優れているかどうかが問題になるのです。23区内PBR1位の六本木1丁目に住める収入の人はそうはいませんし、実際に住むのでしたら渋谷や新宿、池袋などのほうが買い物にも通勤にも便利です。

また駅徒歩3分や駅直結はたしかに便利ですが、家賃も高いのでファミリーの場合は広さを重視して、駅から15分ぐらい離れていても住んでくれることがあります。

PERが高いのは住宅地や郊外で急行停車駅、都心へのアクセスや買い物の利便性が良い場所になる傾向があります。ただし物件価格の上昇は見込みにくいので、長期的な視点で見る必要があるでしょう。 PBRが上がってる時は、物件価格が上がっているということですから、そのタイミングで購入をすると、当然RERは下がるという関係性は覚えておきましょう。

5 . まとめ

不動産のニュースが世間で報道されると地価の上昇についての報道が多く、PBRの上昇値が高い場所が人気エリアと見られる傾向があります。自分の投資方針や資金力に応じて、PBRとPERのどちらを重視していくか、方針を決めて投資していきましょう。

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