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物件運用の新しい形「シェアアトリエ」とは

長嶋 シゲル

長嶋 シゲル

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日本では不動産に限らず、様々なシェアビジネスがその市場規模を拡大しています。不動産でのシェアビジネスと言うと、とシェアハウスやシェアオフィスが有名ですが、最近ではそれをさらに専門的なものにした、シェアアトリエという運営形態も出てきています。
ではそのシェアアトリエとは一体どのような物件なのか、またその収益性はどの程度なのかを見ていきましょう。

目次

1 . 様々なクリエイターにスペースを貸し出す「シェアアトリエ」

シェアアトリエは、ひとつの大きなビルや今では使えなくなった工場などのスペースを分割して色々なクリエイターに貸し出し、作業スペースやアトリエ、そして住まいとして活用してもらうというビジネスになります。
彫刻家・美術家・演劇・ファッション・ジュエリー・キャンドル・版画・映画・漫画・建築・金属彫刻など、本当に様々なクリエイターが集って、思い思いの空間を借りてシェアアトリエ内で作業をします。
クリエイターとして活動するには自分の作業スペースや、作品をアピールする場が必要になりますが、個人でそういったスペースを借りるとなると、決まった収入のないクリエイターは借りづらく、金銭的にも大きな負担になります。そういった人たちに対し、スペースを貸し出し、また多くのクリエイターが一度に使うということでコラボレーション効果まで生むことができるのがシェアアトリエなのです。

2 . オフィスとしての役割と、アトリエ、展示会場としての役割を持つ

実際にシェアアトリエはどのような形で運営が行われているのでしょうか。品川区にある物件を例にとって紹介します。
この物件は使われなくなった廃ビルを利用し、6フロアを140スペースに分けてクリエイターやアーティストにスペースを貸し出しています。物件の広さはそれぞれ
33,000円/月(約4.3平米)
43,000円/月(約6〜8平米)
53,000円/月(約8〜10平米)
それぞれ別途水道光熱費5000円/月の負担があります。単純に面積から考えれば、賃料はそれほど割安ではないのですが、シェアアトリエというひとつのスペースに集まることで、色々な方面から注目されやすくなり、クリエイター同士が知り合うことで人脈を広げたり、コラボレーション効果を発揮できたりするという役割もあるのです。
シェアアトリエの方針としても
『建物内のメンバー交流をする』
『建物外の他の団体や面白い人、街との連携を積極的にする』
『情報発信をし、協力者やサポーターを募る』の3つを規則として打ち出しています。

そして、毎月の家賃以外にも展示用スペースなどを貸し出したり、毎月3,000円でインターネット回線を貸利用できたりするなどの、副収入も生み出しています。

3 . 各クリエイターが自由にDIYできることが条件

シェアアトリエは東京都内を中心に広がっていますが、物件を運営する時の前提条件として、重要なポイントになるのが「クリエイターが内装を自由にDIYで変えられる」というところです。そのため普通の事業用ビルの場合、シェアアトリエにすると現状復帰が大変になってしまうので、事業用ビルをシェアアトリエにするのは向いていないでしょう。
それよりも打ちっ放しのコンクリートなどの無機質な空間、またスケルトン状態の物件を転用し、クリエイターが自分の個性を発揮して自由にデザインできる場を提供してあげた方が、運営側にとっても、また賃借側のクリエイターにとっても何かと利便性が高くなります。
物件のスペースは十分にあるのだけれども、建物が古くなかなか活用法が見つからないという時には、シェアアトリエとして運用することを考えても良いかもしれません。

4 . シェアアトリエの収益性は

そんなシェアアトリエですが、収益性はどの程度でしょうか。先ほどの品川区を例とすると、25組のクリエイターがシェアアトリエを利用しており、また平均的な家賃としては43000円程度、そこにインターネットや光熱費などを入れると、それぞれのスペースの毎月の単価は約5万円になります。
家賃収入だけで月間125万円、さらに共有スペースのレンタル料などを含めれば毎月150万円近い収入が得られていると想定できます。
建物の広さは6階建てのビル約120坪になっているので、坪単価あたりの賃貸収入は1万2,000円以上となります。
品川駅近のオフィスビルの家賃収入としては、極端に高いわけではなく、平均的な数字と言えますが(https://tokyo.kashi-jimusho.com/area/10600/ 参照)、老朽化してしまったビルを貸し出してこれだけの収益が得られるのであれば、十分にメリットの有る不動産投資手法といえるのではないでしょうか。

5 . シェアアトリエは古くなったビルや工場の活用法として有効

シェアアトリエは空き家や廃ビルなどの活用法として注目を浴びています。東京の中心だけではなく、墨田区や台東区といった古い工場なのがたくさん残る、いわゆる下町でも工場の跡地を活用してシェアアトリエとする事例が増加しています。
アイディア次第では十分高い収益性を得ながら文化活動的な支援もできるシェアアトリエ。不動産投資に楽しみながら取り組んでみたいと考える人は、こういった活用法を検討してはいかがでしょうか。

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