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土地活用の種類を一括紹介!自分に合った土地活用の選び方

川端 彰

川端 彰

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アベノミクス政策によって形成された資産運用ブームは「貯蓄から投資」の流れを少しずつ生み出しています。ビジネス本『はじめての人のための3000円投資生活』(著・横山光昭)のベストセラーや、地銀のアパート融資の増加、「土地活用プランナー」「相続支援コンサルタント」などの各種新興資格が台頭し、資産をキーワードとしたサービスやメディアが随分と盛り上がりました。

また、イベント大手のリード社が18年1月最終週に「資産運用EXPO」を初開催した事実は、相続税の増税や老後の年金不安などから人々の資産運用に対する関心が大きくなっていることを象徴しているように思います。

中でも「土地」を活用した資産運用は難易度が高く、それが唯一無二の現物であるがゆえに、「合理的な活用方法が人によって違う」といったことがあります。なぜならその立地によって求められる建物・施設は異なり、さらに広さによって容積率等も制限されるからです。

この記事では、様々な土地活用法を紹介・考察していきたいと思います。

目次

1 . 土地活用の基礎知識

土地活用の種類には様々あります。以下にその主な種類について解説します。

1-1 . 定期借地

定期借地を平たく説明しますと、要は使っていない更地を人に貸してレンタル料を得るという、至極シンプルな土地活用方法です。
あなたが普段利用しているアパートやコンビニなどは、建物と土地の所有者が一緒ではないことがよくあります。土地活用の方法としては一番手間のかからないやり方として知られています。

定期借家の注意点

定期借家の注意点は、自分の土地を長期で貸し出さなければいけないという点です。期間は大体10~30年程度と言われており、自分の都合で「返して」といってもそれを叶えるには契約解除などの相当な交渉や手間が必要になります。
また契約期間を過ぎても、そこが儲かっているテナントの場合、期日通りに離れてもらえないという融通のきかない面も報告されています。

オフィスや商業施設への貸出

オフィスビルと商業施設も土地活用の定番です。オフィスには基本的に企業の事務所が入り、商業施設には小売店や飲食店、美容室、マッサージ店など多様な店舗を入れることができます。
これらには共通して高い賃料を見込めるというメリットがありますが、空室の場合、その分の損失をオーナーが被ることになるので選別には一層の慎重さが求められます。

福祉・介護施設

福祉・介護施設には、定番なものとしては老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅がそれに当てはまります。最近は高齢化社会のあおりで高齢者向けの施設が各地で乱立しているという話を聞くので、いくら高齢化社会でニーズが見込めそうでも、現実的な需給はオーナー自身がしっかり見極めておくべきです。

安定した賃貸収入

定期借地は、自分の土地をそのまま貸すだけなので、建物の建築や管理には一切手を出す必要はありません。
また、地代収入という形をとっているので、その建物の稼働率に関係なく毎月一定の収入が入ってくることがメリットです。
デメリットは、地主の努力で地代を上げられないところにあります。努力で稼働率を上げて賃料も上げて、収益を上げていきたいという人には向いていないかもしれません。

契約満了後

最長の契約期間は50年といわれています。契約期間が満了すれば、更地の状態でオーナーに返還されます。
しかし満了後になっても、建物のテナントが「ここを離れたら生計がおぼつかなくなる」といった具合にダダをこねられるケースもあるため、時と場合によっては返還が円滑に進まないこともあります。

1-2 . 賃貸住宅経営

賃貸住宅経営とはアパートや賃貸マンションを丸ごと購入し、入居者から家賃収入を得ながら利益を出す土地活用方法の定番です。

アパート経営・マンション経営

賃貸住宅経営で最も多いのがアパートや1棟マンション、区分マンションですが、最近はシェアハウスや高齢者向けサービス付き住宅なども有名になっています。

物件の売却から新規建設まで

賃貸住宅経営の始め方は、その地主や投資家の資産状況に左右されます。更地の場合は上物を建てるだけで済むのですが、既存の住宅や施設が建っていれば解体してから建設にとりかかり、またその建物と土地をセットで売却して、その売却資金で街中心部の物件を購入するなどやり方は多様にあります。

運用方法も様々

自己管理の場合、家賃の集金から建物の清掃、リフォームの手配、クレーム対応などの運営上の諸業務をすべてオーナーが手配します。煩雑である代わりに、管理会社に運営を任せたときに生じる管理手数料が発生しないため、必然的に利回りがよくなります。

一般管理の業務委託の場合は、上記の作業を不動産会社が請け負う契約形態ですが、その手数料の相場は家賃の5-8%と言われています。
サブリースは、不動産会社が空室を借り上げて、転貸する形で入居者を募集する手法です。一旦借り上げてもらっているので、空室であってもオーナーの懐には家賃が入ってくるのがメリットです。
しかしその手数料は家賃の10%以上と割高です。地方の不便立地の物件なら利用するメリットがあると思います。

1-3 . 自己活用

所有している土地を自分で管理運用する自己活用の場合について以下に説明します。

アパート・マンション経営以外にも種類は様々

土地活用の選択肢は実に多岐に渡ります。エリアによっては新築の賃貸が軒並み建ち、競争が厳しい場所もあるので、そういうときは賃貸住宅以外の活用も検討してみるのが賢明です。

例えばトランクルームとして活用する場合、いわゆる貸し倉庫のようなものですが、小さいオフィスが密集しているエリアでは、弁護士事務所が書類の保管に使うなどの需要を見込むことができます。
駐車場経営は利益こそ小さいものの、その分初期投資額も割安なので、土地によってはニーズのある土地活用方法です。

2 . 土地活用別のメリットとデメリット

土地活用はいいことばかりじゃありません。賃貸経営、駐車場経営…というように各種活用手段に「経営」と名のつく以上、それはひとつの事業であり、思わぬリスクを抱えることにもなるのです。

2-1 . 土地活用のメリット

以下に土地活用のメリットを様々な面から解説します。

土地の種類や安定した収入の確保

土地活用方法には様々な種類があるため、どんな形の土地でも、模索すればそれなりの手段が見つかります。そしてそれは「経営」である以上、情報収集をしっかりしたうえで投資、運営すればそれなりの収入を確保できます。

活用の安易度

あえてやりやすい例を挙げれば、トランクルームや駐車場経営は小規模な土地でも、立地に問題がなければ成り立ちやすい活用方法といえます。

初期投資額

初期投資額は、その建物が大規模であればあるほど、そして設備が多ければ多いほどかかります。

参考までに木造の1棟アパート10室であれば、数千万円規模の建築費がかかります。地方銀行から融資を引っぱろうと思ったら、自己資金が最低10%必要になるなどそれなりのハードルが出てきます。一方、初期投資額を低くおさえるなら、冒頭で説明した定期借地、駐車場経営、トランクルーム経営などがあげられます。

ランニングコスト

運営費用で少額なものを選ぶなら、いわゆる人が携わらないビジネスが有益です。昨年コンビニ大手のファミリーマートがコインランドリーとフィットネスジムの併設を決めたのも、「無人で運営できランニングコストが割安」(広報)という理由があったりします。

土地の転用性

転用性というのは、「既存の事業を廃業して、新たな事業を始めるときにどれだけ効率的に行えるか」を表す言葉で、例えば賃貸住宅が建っている土地に、「商業ビルを建てたいな」と思ったら、まずはその賃貸住宅を解体することから始めなければいけなくなり、転用性が高いとはいえません。
一方、転用性の高い活用方法をあげれば、駐車場経営、太陽光発電、トランクルーム経営があげられます。

管理の業務委託制度

賃貸住宅でも老人ホーム運営でも管理会社というものが存在します。本業で手が回らない人は手数料を払えば、一切の業務をすべて請け負ってもらえます。

活用方法の需要性

どの活用方法がいいかは、その立地の周辺環境に左右されます。活用方法は、賃貸住宅や駐車場ならずとも、コインランドリー、コンビニ経営、フィットネスジム、本当に多岐にわたります。
立地の特性のほか、その町にどういう年齢層の人が多いか、その町の人口推移はどうか、近く再開発を始める予定はないかなどいろいろな要素を加味して考えなければいけません。

2-2 . 土地活用のデメリット

メリットは数多くありますが、一方で下記のようなデメリットも念頭に入れておかなくてはいけません。

稼働率による収入の変動

アパートに入退去というものがある以上、多少の空室期間はやむを得ません。空室を埋めるまでに二ヶ月かかれば、その間の家賃収入は得られなくなり利回りが下がります。これはトランクルーム、駐車場経営等すべての活用方法にいえるリスクです。

地域別需要と相場

例えば賃貸住宅ならエリアによって求められる間取りが異なったり、家賃の相場も様々です。建てる前の情報収集が欠かせず、万が一見誤ってしまえば、空室が容易に埋まらないというリスクが常につきまといます。

初期投資額・ランニングコスト

初期投資額の低い活用方法は、先にも述べた駐車場経営やトランクルーム経営。ランニングコストが低いのも、その二択が代表格になりそうです。
駐車場は必要最低限の設備を導入するだけ、トランクルームも箱を更地の上に置けばいいだけです。そしてそこに人が住むわけではないため、管理や設備投資の負担も、マンションと比べれば軽いといわれています。

収益化の見込み

土地活用による各種経営は、収益化するまでに時間がかかります。例えばトランクルームなら、すべて稼働するのに一般的には1-2年かかるといわれており、その間の銀行のローン返済は自費で賄う必要があります。

また、土地に上物を立てるからには必ず初期費用が存在します。そしてその初期費用は何百万、何千万円と高額に上り、ローン返済に20、30年と時間を費やしていればその分収益化は遠のいてしまいます。

ローンや借入のリスク

これは自己資金が少なければ少ないほど常にまとわりつくリスクです。例えば1億円のアパート1棟をたてるとき、金融機関によってはフルローンで貸し付けるところがあります。
その場合、返済期間は30年と長期に及ぶことが少ないのですが、特にアパートは、ものによっては築10年を越えた途端に入居付けが厳しくなる建物も存在する分、引きが悪ければ、長期返済はかなり不利になります。

その他運営リスク等

賃貸住宅経営なら家賃滞納トラブル、原状回復トラブル、騒音トラブル、設備故障などリスクは多岐に渡ります。賃貸住宅業界は「クレーム産業」といわれる所以であり、同じようなことが他の活用方法でもいえます。

2-3 . 税金対策

土地活用には、以下のような税金対策としての運用目的もあります。

相続税対策

更地をそのまま親族に相続すると莫大な相続税がかかります。そのため、課税率を落とすために土地活用する人がいます。

特にアパート、1棟マンションの類は相続税対策として仕方なく建築するケースが最も多く存在し、地方の過疎地に突然新築アパートが現れるのも税金を減らすための地主が建てたのです。
特に2015年1月の税制改正で、相続税の課税範囲が拡大し、それによって賃貸住宅の乱立に拍車がかかったといわれています。

固定資産・所得税の控除

土地活用には、毎年かかる固定資産税と所得税の控除を目的とする例もたくさんあります。アパートやコインランドリーを建てれば「収益を生み出している=日本経済に貢献している」と見なされ、その土地に毎年課税される固定資産税が低くなります。
また、アパート経営等で帳簿上の業績を意図的に赤字にすることで、本業の収入とあわせて算出される所得税の課税を免れる節税策としてしばしば使われます。

2-4 . 土地活用に向いている人

では、土地活用に向いている人とはどのような人でしょうか?

サラリーマンの副業

どんな土地活用でも上物を管理する運営企業は必ず存在しますので、会社勤務に忙しいサラリーマンの副業に向いているといえます。また、年収の多いサラリーマンは、土地活用をうまく組み合わせれば所得税を節税することも可能です。

早期リタイア・定年退職者

賃貸住宅経営やコインランドリー経営によって毎年入っている収入を年金代わりにしている元・サラリーマンはたくさんいます。中には20代で早期リタイアして、オーナー業に専念する若者も珍しくありません。。
このような人たちは、2000年初頭に出版された『金持ち父さん 貧乏父さん』(著・ロバートキヨサキ)により国内で不動産投資ブームが巻き起こってから、少しずつ増えてきたといわれています。

3 . 各活用法の紹介

では、それぞれの活用方法について具体的なものを以下に紹介します。

3-1 . マンション経営

一口にマンション経営といっても種類によって、情報収集の仕方や運営上の注意点が異なります。まず「1棟所有」か「区分所有」かで必要とされる初期費用も得られる収入も変わりますし、さらに「新築」か「中古」のどちらかを選ぶかで、資産運用上の計画も大分左右されるでしょう。

3-2 . アパート経営

木造や軽量鉄骨造の集合住宅をアパートと呼び、階数は3階建てまで。賃貸マンションが小さくなったものと思ってください。
鉄筋コンクリート造の賃貸マンションよりも建設費や資材費が安くなりますので、初期投資額はそれなりに抑えられますが、空室時の入居募集時には、木造よりも遮音性・断熱性に優れた鉄筋コンクリート造のほうが好まれる傾向が出てくるため、競争力に多少の優劣が生じることがあります。

3-3 . 戸建て賃貸経営

戸建て賃貸のメリットは、なんといっても「長く住んでもらえる」「管理が楽」というところにあると思います。戸建てに住むのはファミリー層が中心となるため、単身者のように短期間で引っ越すことは基本的に稀です。また、戸数が少ない分管理も楽です。

また、戸建て賃貸の建築は相続税対策も適しているとも言われています。
例えば土地を二分割して親族に振り分けるとなった場合、上物が集合住宅の場合は分割のしようがありません。そのときに、集合住宅を解体して土地を分割した後に、それぞれ戸建て賃貸を1棟ずつ立てれば、この問題は解消されます。遺産分割協議を円滑に促せる効果もあるのです。

一方、戸数が少ない分、家賃収入もそれなりの額に収まってしまいます。アパートや賃貸マンションよりも戸建て賃貸のほうが圧倒的に少ない理由は、その利回りの低さにあるとも言えるのです。

3-4 . トランクルーム経営

近年注目され始めてきたのが、トランクルーム経営です。いわゆる貸し倉庫のようなものですが、賃貸住宅と比べて管理が楽なのがメリットです。更地のうえにコンテナを置いたり、収納を目的とした建物を建築したあとに、あとは利用者を集めて、各自荷物を預けるだけですから、「騒音が…」とか「トイレが壊れた」などのクレームは住宅のそれよりも圧倒的に少ないといえます。
また、エリアによってはまだまだ不足しているところもあり、投資の余地は賃貸住宅よりも高いといえそうです。

一方、トランクルーム経営のリスクは、集客の難しさにあります。あるトランクルーム業者によると、「稼働率を100%に満たすには、少なくとも1年、下手すれば2年かかる」といわれており、その理由は、トランクルームそのものを近隣のテナントに認知してもらうまでのタイムラグの長さにあります。業者によっては、空室時の損失をフォローしてくれるところもあるので、そういったところを探すのが賢明といえそうです。

3-5 . 自動販売機経営

自動販売機経営は数ある土地活用法の中で最も楽そうで魅力的なビジネスですが、設置場所を間違えると痛い目にあいます。

例えば賃貸住宅経営なら、100円ショップの小物で空室をお洒落にしたり、入居者とのコミュニケーションを重ねて少しでも長く住んでもらえたりといった「経営努力」をすることで収入を増やすことができるのですが、自動販売機は工夫の余地があまりにも限定的です。

出来ることといえば、せいぜい提供データをもとに飲み物の組み合わせを変えたり、値付けを変更することくらいです。そのため、自動販売機経営の肝は、設置の際に「人が多く集まる場所」「競合が少ない場所」を選ぶのが鉄則といえそうです。

3-6 . 太陽光・ソーラー経営

太陽光・ソーラー経営といえば、2013年に大ヒットした投資ビジネスです。土地付きの太陽光発電施設を購入したり、更地に立てたりすることで、電気を発電し、その売電収入で収益を生み出していくものです。

ただし、現在は発電した電力を買い取ってくれる「固定価格買取制度」に基づく買取価格が減少傾向にあるため、今は旬を過ぎた投資ビジネスの代表格となっているのも事実です。
ただ、集合住宅やオフィスビルの屋根に取り付ければ、入居者・テナントの電気料金の支払い負担を軽減できるため、利用者の満足度を上げられるというメリットを見出すこともできます。

3-7 . 駐車場経営

駐車場経営とは、自分の土地を「月極め駐車場」「コインパーキング」にして、その駐車料金で収益を生み出す土地活用手法です。賃貸住宅経営と比べて収入が少ないように思いますが、その分初期投資も住宅のそれと比べて相当抑えられるというメリットがあります。
そのため、「近い将来売却までの数年間の間だけ収益を確保したい」といった地主に向いている活用手法といえそうです。

3-8 . 事業用賃貸

事業用賃貸とは、飲食店や事務所など「企業」「施設」といったビジネス利用のための場を貸し出す賃貸経営を指します。

オフィスビル

近年はオフィスビル市場が活況で、特に都内中心部に新築ビルが乱立してもそれなりの稼働率を確保できていると何かと話題にあがります。
メリットは、家賃が高いため投資回収が早いところにありますが、反面、空室時の損失が大きくなるという側面もあります。また、固定資産税都市計画税が軽減されないデメリットも頭に入れておいたほうがよさそうです。(相続税・所得税の負担は軽減できます)

もうひとつ、競合が現れやすいというところも代表的なデメリットとしてあげられます。なぜなら、オフィスビルはビジネス街や通勤に便利な立地で建てられやすく、新築のオフィスビルが近隣に集中した場合、その分競争力が削がれることになります。

商業ビル

商業ビルとは、ひとつの建物に小売店や飲食店、美容院、薬局などの各種施設が入ったビルを指します。バリエーションが豊富な分、つぶしが効く経営といえますが、建物の老朽化とともに質の悪いテナントが増えれば、様々なトラブルに見舞われるのも特徴です。

コンビニ経営

コンビニ経営は、駅前の商業施設や賃貸マンションの1階部分、その他ロードサイドなどの需要のある立地でコンビニを出店させて利益をえる土地活用手法です。やり方は大きく二つあります。

ひとつは「リースバック方式(一括借り上げ方式)」といい、建築物をコンビニ業者に借り上げてもらい、毎月固定の賃料を払ってもらう方式です。
もうひとつが「事業用定期借地方式」といい、地主がコンビニ業者に土地を貸し出すやり方で、地主のもとには毎月定額の地代収入が入ってきます。

ロードサイド店舗

ロードサイドとは、幹線道路にみられる自動車の交通量の多い道路の沿線上にある土地を指します。
車やバイク、自転車を使わないと来店が難しいエリアならではの土地活用方法もあり、それがファミレス経営だったり、スポーツ用品店、ホームセンター、また専門店に限らず大型ショッピングモールなど多様な選択肢があります。

福祉・介護施設

少子高齢化ということもあり、高齢者向けの居住施設の建築が近年盛んです。その中でも種類は豊富にあり、代表的な存在が老人ホームであったり、サービス付き高齢者向け住宅だったりします。その施設内には食堂がついていたり、設計をバリアフリー仕様にしたりと初期費用がかなりかかります。

また、それらが乱立しているせいか、供給過多になっているエリアもあるため、建築をお考えの際はその辺の見極めも重要になってきます。
さらに、建築後に提携する介護事業者のヘルパー確保に手間取ったりと運営上の難点も見受けられます。

3-9 . 定期借地

冒頭でも述べた通り、定期借地とは、土地を業者に課して地代(レンタル料)を収入源とする最もシンプルな土地活用方法です。
地主にとっては「手間がかからない」「初期投資がかからない」などのメリットがありますが、実は定期借地は10~30年と長期間貸し出すモデルであるため、途中で自分の建物をたてたいと思っても、土地を返してもらうことは容易ではありません。
さらに貸出期間を迎えても、上物の運営業者によっては「ここを離れたら生計を立てられない」など事情を抱えているケースもあり、返還が円滑にいかないこともあります。

3-10 . 等価交換

等価交換方式という活用方法もあります。地主がすべての土地をデベロッパーなどの開発業者にいったん譲渡し、建物を完成させます。
その後に「土地と建物」の価値を総合して、譲渡した土地の価値にみあう持分だけを地主が取得する方法を指します。地主は、土地の持ち分が半分になる代わりに、建物の持ち分を半分取得することができます。

このように土地のすべてを譲渡する方式のことを、「全部譲渡方式」といいますが、持ち分を譲渡する「部分譲渡方式」というものも存在します。

3-11 . 土地信託

相続税対策として最近よくつかわれる活用方法です。
土地信託とは、土地を「信じて託す」と書きますが、その名の通り、地主が自分の不動産を信託銀行に信託して(運営や資金調達、その他手続きの一切を任せて)、その不動産から生まれる収益(信託配当金)は引き続き地主が得られるという仕組みになります。

建物の建築発注から金融機関からの資金調達、建築後のテナントとの賃料のやり取りまですべて信託銀行(受託者)がやってくれます。信託期間中は、土地・建物の名義は信託銀行になりますが、実質の所有者は地主になります。信託期間満了後、地主のもとに不動産が引き渡されます。

4 . 土地活用方法の選び方

ここまで解説してきたように、土地活用には様々な方法があります。では、自分にあった活用方法はどのように選べばよいのでしょうか?

4-1 . 自分に合った活用方法を選ぶ

どのように土地活用するか、その目的によって選び方は左右されます。ここでは目的別の運用方法を紹介します。

長期的資産運用

長期に渡って収益を確保したいといった場合は、「長期戦」の代表格である賃貸住宅経営や太陽光発電投資などが選択肢として挙げられそうです。
賃貸住宅はエリアと戦略を間違えなければ、家賃が逓減したとしても満室稼動さえすれば、それなりの収益を見込むことができます。

安定収入

土地に上物を建てて運営する以上、そこには少なからず事業性が帯びてくることになります。
つまり、どの選択肢にもリスクは付き物であり、安定的に収入を得るには、その土地に本当に見合った上物をたてる必要性がでてきます。それが賃貸住宅なのかコインランドリーなのかコンビニ経営なのか、そればかりは立地の特性に左右されます。

事業転換等

事業転換とはそのまま、「今までやってきた事業を廃止して、何か別の新しい事業を行うこと」を指しますが、農地として活用していた土地をコインパーキングとして再活用するなど、逆のパターンもしかりです。
ニーズは時代とともに移り変わっていくものなので、その時代、そのエリアに見合った活用方法を選択していく見極めが必要になってきます。

所有している土地の特徴を把握

活用方法を考える前に、自分の土地の特長を押さえておくことが最も重要です。それによって選択肢を絞り込むことができるようになります。

例えば、狭小地であれば、「高層階のマンションやビルは難しいから戸建て賃貸やコインパーキングにしよう」などといった形です。また旗竿地という「旗」の形をしたやっかいな形状の土地があったり、十分な広さがあっても容積率に規制がかかっていたりなど見えないルールに縛られることもあります。専門家に相談しながら地道に分析していくといいです。

活用に関する運営方法 自己管理の必要性

土地活用方法が定まったら、住宅なり駐車場なりの運営方法を自分で行うか、管理会社に委託するかを考える必要があります。それによって建築後の経費率が変わり、キャッシュフローにも影響します。
きちんとした収益計画をつくるためには、先々のことをあらかじめ決めておくことが重要といえそうです。

4-2 . 需要の事前調査

地域属性等選択した土地活用の需要を把握しておくことは非常に重要です。
地域属性の分析は必須事項です。地方・郊外で人口減少エリアだとしても、そこが「戸建て賃貸」が圧倒的に少ないエリアだったら、郊外でゆっくり過ごしたいファミリー層から支持されるかもしれません。

また、そのエリアに将来人が集まるかどうかという、成長の見込みを予測する必要があります。
情報収集の仕方としては、SUUMOが毎年調査している人気の街ランキングや駅別の人気ランキングを参考に予測をたててもいいでしょうし、その駅の乗降者数の推移データをインターネット上でダウンロードするなど、街の再開発計画を調べておくなど事前に出来ることはたくさんあります。

4-3 . 委託先業者の選定

管理会社の選別は慎重に行ったほうがよさそうです。
賃貸住宅の管理会社であれば、表面上は徹底管理を装っていても、実際の清掃・集金管理など適当な会社は山ほどあります。
業者の説明だけでなく、駅前の不動産仲介会社におすすめの管理会社を教えてもらうなど、口コミで情報を集めたほうが賢明です。(ネット上の情報には広告的な記事も多数含まれるため)

委託する際は業者の調査もおすすめです。
騒音や水漏れなどのトラブルに迅速に対応してくれる会社かどうかは絶対見極めたいところでしょう。24時間対応のコールセンターと提携しているところを選ぶなど、対策をしましょう。駅前の不動産仲介会社からおすすめを紹介してもらうなどの行動も必要です。

また、管理会社のホームページを閲覧して、その会社が持っている管理戸数や入居率を参考にするのもひとつの手です。
ただし会社によっては入居率を改ざんしているように見える会社も存在するため、その管理会社の管理エリアに立地している不動産仲介店舗に聞いてみるのもひとつの手でしょう。

気のきいた管理会社であれば、ホームページ上で、過去の管理実績のほか、空室解消事例、クレーム対応事例を載せています。その会社のホームページは必ずチェックしておきましょう。

5 . 彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず

最適な土地活用をするには、まずは自分の土地の特長を押さえること。それによって最適な活用策が変わってきます。そのうえで自分の目的にあった建物を決めることではじめて、現実的な収益計画を練ることができます。
さらにそれが決まったら、競合の情報収集や、そのエリアの将来性など外部要因も算段に入れておく必要性があります。

最近の土地活用は、どこも「全部うちに任せてください」とワンストップサービスを売りにしている業者がいますが(それ自体は悪いことではないのですが)、あくまで土地活用はひとつの事業であり経営でもあり、そうである以上、オーナーは出来る限りの事前情報を自分の足でつかんでいくべきでしょう。

セミナーや単行本で勉強するのもいいですが、仲間をつくったり利害関係のない関連企業から口コミを集めてみたり、積極的に水面下の情報を集めることこそが立派な情報収集といえます。

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