HOME 不動産投資 旅館業許可取得までの道のり【現役サラリーマン大家が語る!】

旅館業許可取得までの道のり【現役サラリーマン大家が語る!】

中林準

中林準

0

2018年6月15日から民泊新法が施行され、8割以上のAirbnb掲載物件が削除されましたが、行政許可をとれた民泊ホストの方々は逆に収益が増えたことは間違いないでしょう。

しかし、民泊新法上のルールは1年間の営業日数が180日と制限されています。6月上旬に開催された民泊EXPOに参加した際は、営業日数180日を超過した後の部屋の有効活用方法として、マンスリーマンションとして運用等が紹介されていましたが、実際にどの程度稼働するかは疑問が残ります。

そこで、旅館業法上の簡易宿泊所としての許可を取得すれば、民泊新法の規定からは外れるため、1年間まるまる運用することができるということで、可能であれば簡易宿泊所としての許可取得がおすすめです。

ですが、旅館業法取得にあたっては、様々なハードルがあります。私自身が旅館業の許可取得に向けて動いていましたので、その実例も交えながらそのハードルについてお伝えしたいと思います。

目次

1 . 消防法の問題

まず、一番大きなハードルになるのが、消防法の規定です。
私の場合は、主に消防設備の面で大きなハードルがありました。

私は民泊運営をしていた部屋を簡易宿泊所化するために、行政書士にコンサル費用を支払い、案件調査をしてもらっていたのですが、そのマンションは、建物延床面積が500㎡以下ということで、自動火災報知設備と各種誘導灯の設置が求めれていない物件でした。

しかし、一旦旅館業法として許可を取得すると、消防法上の区分がホテル・マンションと同じ区分になってしまい、自動火災報知設備と各種誘導灯の設置が求められることが判明しました。

概算費用について業者にヒアリングをしてみましたが、電線の引き込みや建物の構造によって、厳密な費用は異なってくるが、どんなに少なくとも100万円は発生すると言われました。

更に、消防点検の報告も変わってきます。

具体的には共同住宅であれば、消防法上、非特定防火対象物となるため、消防署への消防点検報告は3年に1回となっています。

しかし、旅館業法を取得し、ホテル・旅館と同じ区分となってしまうと、特定防火対象物となってしまい、消防署への消防点検報告は1年に1回となってしまいます。

この変更に伴いコストが増えます。転貸で運用している場合は、オーナー負担のコストが増えることになるので、その部分をどういった扱いにするか話し合いをする必要が出てきます。

2 . 玄関帳場及びトイレの問題

上記消防法に加えて、旅館業法を取得するためには、玄関帳場とトイレを設けなければなりません。

トイレはどんな部屋にもあると思われる方が多いかと思いますが、旅館業上のトイレと通常のトイレでは定義が若干異なります。

旅館業上のトイレは、浴室とトイレの出口が分かれていなければならないと規定されています。従って、浴室に併設されているトイレやいわゆる3点ユニットと言われるトイレはトイレとして認められないため、室内の構造を変更して、バス・トイレ別の構造にするか、共用トイレをどこかに設けるかという対策が必要になってきます。

私の場合は、たまたま1階に使用されていないオーナーの事務所があったので、その事務所にあるトイレを共用トイレとして申請する予定でした。

そして、玄関帳場の設置も厄介な要件となっています。
簡易宿泊所と言えども、区分は旅館になるため、対面チェックインをする場所を設定することが求められており、それを玄関帳場と呼んでいます。

玄関帳場と言えるようなスペースが玄関にあれば良いのですが、ワンルーム等の狭い部屋だと玄関が狭く、玄関にモノを置けるようなスペースがないケースも多くあるので、その場合、代わりに玄関帳場と呼べるスペースを設定する必要があります。

私の場合は、1階が広いガレージだったので、そのガレージを玄関帳場として申請する予定でした。

他にも満たさなければならない要件はあると思いますが、消防法、玄関帳場とトイレの問題は私にとっては大きな問題でした。

3 . オーナー許可の問題

そして、最後に転貸で許可を取得しようとする方はオーナーの許可を取得するという難しい問題があります。私の場合は、ここで最終的な許可を得られず、旅館業の許可取得を断念しました。

自己所有物件で運営する場合は、自分の判断で決めることができますが、民泊や簡易宿泊所は転貸でやる方も多いかと思います。

今回の私のケースでは、新たに設置する消防設備が多いこと、旅館業として何らかの標識を掲げなければならないことをオーナーさんが嫌がり、断りを入れたということでした。

確かに自分がオーナーだった場合は、全部の部屋を旅館業としてサブリースで貸し出すならまだしも、一部の部屋のみ不特定多数の外国人が出入りする簡易宿泊所とした場合、通常の入居者への悪影響を懸念します。

また、自分の物件に住んでいる入居者だけでなく、周辺住民からの苦情や問い合わせがある可能性もあるため、いかに法的にしっかり許可をとってやることとは言っても、周辺からの評判等を気にするオーナーさんは許可しないケースも多いかと思います。

ということで、旅館業取得にあたって、考えなければならない一部の課題についてお伝えしましたが、課題が多い分、それをクリアし、許可取得できた後の収益性は高いと言えます。

もし、旅館業取得を考えているのであれば、まずはノウハウを持っている行政書士の方に案件調査の依頼をすることをお勧めします。

あわせて読みたい

同じカテゴリーの記事

ページトップへ移動する
icon-article icon-articleCategory1 icon-articleCategory2 icon-articleCategory3 icon-articleCategory4 icon-articleCategory5 icon-articleCategory6 icon-beginner icon-check icon-glossary icon-kentei icon-popularwords icon-premium icon-realvoice icon-recommend icon-seminar icon-talkroom icon-trend icon-user icon-voice