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駐車場ビジネスの新しい可能性

長嶋 シゲル

長嶋 シゲル

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空いている土地の活用法として、駐車場を設置するといった不動産投資の手法は従来から多く用いられてきました。固定資産税などの優遇措置がないために、収益性が低いというデメリットがありますが、設備投資費がそれほどかからずに、立地次第では非常に安定した経営ができるというメリットもあります。
これまでは月極駐車場と時間貸し駐車場のいずれか、もしくは月極メインで空きスペースを時間貸しにするというスタイルが主流でしたが、シェアビジネスの拡大によって、駐車場ビジネスの姿も徐々に変わりつつあります。ではどのように変わっているのか、また不動産投資での投資先の旨味として、どのような点があるのかを見てみましょう。

目次

1 . 予約して時間貸し駐車場を借りるというスタイルが生まれている

駐車場というと、毎日通勤などのために駅前に借りる、もしくは集合住宅に住んでいる人が、休日や買い物に使うための自家用車の駐車スペースとして活用するケースが多く見られます。その他にも都心部に、一時的な駐車スペースとして時間制で貸す、また企業の営業車などの駐車スペースを貸すといったものもありました。
いずれも月ごとの契約、もしくは現地に行ってみないと空いているかどうかがわからないために、確実な利用が難しく、使いたい時に確実に使える、といったものではありませんでした。
しかし、最近では一時的に利用するだけの駐車場を、ネット予約できるシステムを提供できる会社が現れてきています。観光地やスポーツのスタジアム、また展示場などに家族で行くのに車を利用したい、しかし確実に停められるかどうか不安だったという自家用車ユーザーの要望に応えて、15分単位でネット予約ができるようになっています。つまり、自家用車で出かける人が、休日に駐車スペースを狙って確保できるようになったのです。

2 . 個人の所有する空きスペースを一時的に駐車スペースにすることができる

これだけだと、車で出かける人が便利になった、という話で終わるのですが、このシステムを提供しているAKIPPAという会社では、個人が所有する空き地を募集し、そこを一時的に駐車場として提供してもらう、というビジネスも開始しています。
つまり自宅の近くに、観光客やレジャー客が集う場所があれば、毎日とは言わずとも、休日だけ駐車場として提供し、収益を得ることができるのです。
毎日自宅の近くに他人の車が停まるのは嫌だ、という人でも週末だけならば、と許容できる人もいるでしょうし、元々空き地があったが、特に活用の方法を考えていなかったという人も、同社に依頼すれば空き地を駐車場にするための手続きや工事を行ってもらえます。
登録費や掲載費もかからないので、手軽に副収入を伸ばすことができるのです。特に最近は外国人観光客が過去最高を毎年更新する勢いで増加していますから、観光客が多く訪れるスポットの近くに土地を余らせている人、もしくは土地を購入して駐車場にしたいという人にとっても、これとない商機が訪れているといえます。

3 . 自動運転車が実用化されると、駐車場はどうなる?

もう一つ駐車場ビジネスを大きく変えるポイントとして注目されているのが、自動運転車の登場です。自動運転車があれば、好きな時に自分のいるところまで車を呼べるので、駐車場が不要になるとまで言われています。
ただし現行の技術では高速道路の運転までしか実用的なラインに達しておらず、市街地を安全に走行する技術の実用化は、まだまだ先と見られています。そのうえさらに問題になっているのは、自動運転中に万が一事故が発生した時の、責任や保険の問題です。誰が責任を追うのか、自動車保険は降りるのかといった法的な問題が日本ではまだ全く整備されておらず、話し合いが始まった段階に過ぎません。
呼べば車が来てくれて、使いたいときだけ利用できる、そのような未来のスタイルの実現はまだ10年20年といった時間がかかりそうです。
また車を使わない時間は走らせておいて、自分が利用したいときに呼びつけるといったスタイルも、不使用時にもガソリンを消費するということで、コスト面、そして環境維持面の問題で実現が難しいと考えられます。それよりも自宅から離れた場所を駐車スペースとしておいて、使うときだけ自宅に呼びつける、といった利用のほうが空いている土地の活用法にもなりますしガソリンの消費も抑えられます。その意味では、駐車場の立地がそれほど重要視されない時代が来るのかもしれません。

4 . 駐車場は必ずしも駅前や自宅近くに確保しなくても良い時代が来る

自動運転車技術の実用化、そして一時的な駐車スペースの確保システムの普遍化という、2つの要素を合わせると、今後の駐車場ビジネスは、町中に小さなスペースを設けるよりも、町中からやや離れた場所に一時的に置きやすい、広大な駐車場が求められるようになるかもしれません。また個人の土地を駐車場に転用しやすくなることも考えられます。車台数の減少により、駐車場ビジネスはあまり旨味がなくなったとも言われていましたが、情報技術と自動運転技術の発展が、また新たな駐車場の需要を生んでくれそうです。

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