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ビットコインのリスクとは?まだ油断できない仮想通貨の特徴と危険性

ゴンロク

ゴンロク

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2017年にバブルを形成したといわれる「仮想通貨投資」。
その値上がり率はすさまじく、代表格であるビットコインは14倍、国産アルトコインの「モナコイン」は377倍、ブリッジ通貨の雄「リップル」は273倍という驚異的な数字を叩き出しています。このような空前のバブルの中で、数多くの「億り人(おくりびと=資産が億単位に膨れ上がった人)」が生まれたのも事実です。
不動産投資家の中にも、仮想通貨の購入・保持を考えている方はいるでしょう。しかし、これだけの上昇率ですから、当然リスクも存在します。
果たしてビットコインや仮想通貨のリスクとは、一体どのようなものなのでしょうか。

目次

1 . 仮想通貨の基軸!ビットコインの主な特徴

ビットコインは仮想通貨の中でも「基軸通貨」として名高く、まさに仮想通貨界の旗頭的存在です。そのため、どちらかといえば安定した投資対象と考えられがちなのですが、まだまだハイリスクな投資対象であることに変わりはありません。
ビットコインとは、一体どんな存在なのでしょうか。

1-1 . ビットコインとは?

ビットコインは仮想通貨の代表格で、現在の仮想通貨ブームの土台を作った存在です。
しかし「ビットコインとは何か?」と問われて、正確に答えられる人はまだまだ少ない印象を受けます。では一体、ビットコインとは何なのでしょうか。

ビットコインは一言でいうならば「硬貨や紙幣のように現実としての形が無い仮想的な通貨」です。つまりビットコイン自体はある種のデータなわけですね。一般的には「インターネット上に存在する通貨」と言われることもありますが、これは正しくありません。なぜならビットコインはオンライン環境でもオフライン環境にも存在しているからです。

また、ビットコインの特徴として良く語られるのが「非中央集権」であること。
これまでの通貨のように銀行や国といった発行母体を一切持たず、一元管理している管理者がいません。したがって、特定の国や銀行に依存することなく、利用者同士が直接価値の保存、交換、決済などを行うことができます。

さらにビットコインには「発行上限枚数」が決められており、その数は2100万枚です。
発行上限枚数があることで、将来的に付加価値が高まるという意見もあり、値上がり要因のひとつになっています。

ビットコインは2018年時点で、様々なモノ・サービスの支払い方法として採用されています。メジャーなところでは、大手家電量販店の「ビックカメラ」でしょうか。現実の店舗とネットショップ「ビックカメラ.com」のどちらでも使用可能です。また、コジマやソフマップ、メガネスーパーなどでも一部対応しており、現実の通貨同様にモノやサービスを購入できます。

ビットコインは仮想通貨の中で最も有名かつ取引量が多い通貨で、認知度は飛びぬけているといって良いでしょう。

1-2 . ビットコインの仕組み

では次に、ビットコインの仕組みについて解説します。ビットコインは、大きく以下3つの要素によって成り立っていると考えてください。

・ブロックチェーン
・POW(プルーフオブワーク)
・マイニング(採掘)

ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、コンピュータによる分散型のネットワークです。ビットコインを通じて行われた承認済みの取引データ(トランザクションデータ)を10分ごとに箱(データを格納するブロック)に詰め、鎖(チェーン)のように繋げています。
また、取引データは世界中に散らばっている「分散型台帳」に記載されており、改ざんができません。これによって管理者が存在しなくても、信頼性や透明性を担保(=トラストレス)できると考えられています。
さらに、P2Pかつオープンネットワークであるがゆえに誰にでも公平に公開され、使えるようになっています。要は特定の人物や団体が一元管理している台帳ではない、ということですね。これが「ビットコインは非中央集権である」と言われる理由です。
万が一改ざんやデータの消失が起こったとしても、分散型台帳が修正や補完を行うため、ブロックチェーンは正常に稼働し続けます。
このブロックチェーンを崩壊させるには、世界中に散らばる分散型台帳を全て破壊しなければならず、地球規模のサイバーテロや自然災害が怒らない限りは不可能と言われています。非常に強固かつ柔軟で公平な仕組みといえるでしょう。

POW(プルーフオブワーク)

ブロックチェーンを維持するためには、膨大な量の取引データを承認(コンセンサス、合意)し、ブロックチェーンに書き込む必要があります。これはコンピュータの計算によって実行されており、計算が完了すると承認する権利を獲得し、さらにマイニング報酬としてビットコインを獲得するわけです。
つまり「投入する計算量が多ければ多いほど承認者になる可能性が高くなり、報酬もたくさんもらう」ことができます。直訳すると「仕事の証明」なのですが、仕事量が多いほど報酬も多いですよ、ということですね。
コンピュータを使って沢山計算すればするほど、有利になると考えてください。

マイニング(採掘)

マイニングは、POWの仕組みに沿って実際に計算処理を行うことです。
良く「ビットコインには価値の土台が無い」と言われることがありますが、マイニングを通じて投入されている労働(計算)こそ、ビットコインの価値の源泉であると主張する人もいます。ちなみにビットコインでは計算能力が高いほど報酬も沢山獲得できるので、個人のマイナーではなかなか儲けがでにくくなっています。
高い計算能力を得るためには、数十台数百台というコンピュータをそろえる必要があり、単純に資本が必要だからです。そのため個人でマイニングを行う場合には、「マイニングプール」という共同作業所のようなサイトに登録し、皆で計算を分担して報酬を獲得する方法が一般的でしょう。また、本格的なマイナーは高価なASIC(マイニング専用マシン)を何台も稼働させ、報酬を得ています。
ここまででお分かりかと思いますが、コンピュータを稼働させるためには電気が必要なことから、マイニングは電気代との闘いです。したがって、電気代が安い中国では大規模なマイナーグループが存在しています。

1-3 . ビットコインの価値はどこにあるのか?

ビットコインの概要やその仕組みについて理解したところで、その価値を整理しておきましょう。 ビットコインは、

・分散型台帳とオープンネットワークが不正や崩壊を許さない⇒信頼性・透明性・可用性
・透明性が高く信頼性担保する第三者が必要ない⇒トラストレス
・最大2100万枚という発行枚数上限がある⇒希少性

という3つの特徴から「柔軟かつ信頼性の高い送金手段」であると考えられます。ちなみに以前は、送金手数料の安さが取り沙汰されていました。
しかしビットコイン自体の価格高騰によって、手数料の安さは失われつつあります。
また送金速度についても、仮想通貨の中ではお世辞にも早いとは言えなくなっており、より高性能なアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)を送金手段として選ぶ人も少なくありません。
実際に取引所間で資産を移動させるときには、ビットコインよりもリップルのほうが格段に速いですからね。さらにBCH(ビットコインキャッシュ)やイーサリアムといった主要アルトコインも、ビットコインより送金が早いです。
ただし、取引所によってはビットコイン建てでしかアルトコインを買うことができないため、ビットコインを使った資産の移動も根強く残っています。

2 . ビットコインレートの仕組みと大暴落のリスク

では実際に投資対象としてのビットコインを考えてみましょう。
ビットコインは、法定通貨(fiat)やアルトコインに対して日々レートが変化しており、値動きの激しい資産です。
一体、ビットコインのレートはどのように決定しているのでしょうか。

2-1 . ビットコインレートの決まり方

株であれば企業の業績や不祥事、為替FXであれば世界情勢や国家間の通貨の需給によってレートが決まりますよね。
しかし、ビットコインのレートは、基本的に取引所での需給によって変動します。
これが株や為替FXとは若干異なる点ですね。
しかしこれだけでは、ビットコインの大暴騰を説明できません。
ビットコインを始めとした仮想通貨の常識はずれなレートの推移は、別な理由があると考えて良いでしょう。
これについては、次の項目で詳しく述べます。

2-2 . ビットコインレートの変動が大きい理由

ビットコインは2009年に登場した当初は0ドル、つまり通貨としては一切価値がないといえる状況でした。
その後、法定通貨に対して段階的に価値を上昇させ、2017年には19000ドルにまで高騰。
国内の取引所では2017年12月7日に、240万円という高値を記録しています。
ところが2018年1月から徐々に値を下げ始め、2018年2月末時点では半値以下の100万円強まで落ちているのです。
なぜ、ビットコインはこのようにレートの変動が大きいのでしょうか。
それにはいくつかの理由が考えられます。

「新しい技術に対する期待感」が大きすぎる

ビットコインを支えている「ブロックチェーン」や「POW」「P2P」「非中央集権」といった新しい技術・考え方は、人々に鮮烈な印象をもたらします。特に「一部の権力者が管理できない新しいエコシステム」という認識は、確かに革新的で、人々の大きな希望となったはずです。
それは自然と、ビットコインが経済を変え、世の中や生活を変えるという期待感の膨張に繋がりました。

株や為替に比べると取引量が少ない

仮想通貨界では圧倒的な取引量を誇るビットコインですが、それでも株や為替に比べると市場規模は限定的です。
大口の保有者が大規模な売りを仕掛けたとき、それに拮抗する買いが発生しなければ、レートはどんどん下がります。

価格変動の上限(ストップ高・ストップ安)がない

仮想通貨は、基本的に1日の価格の上下幅が決められていません。
つまり伸びるときは青天井のごとく猛烈な値上がりを見せる一方で、奈落の底へ急直下するような大暴落も頻繁に起こります。
株や為替ではありえないような上下運動がたった数時間のうちに繰り返されることもあり、投機的側面が強いといえます。

相場操縦やインサイダーが違法ではない

株式であれば違法となる「相場操縦行為」や「インサイダー取引」が違法とならないことから、 一部の情報強者が偽情報を流し、それによってレートが乱高下する危険性があります。
特にSNSを通じた英語版のフェイクニュースが流れると、乱高下のリスクが高まる傾向にあります。

2-3 . ビットコインは大暴落リスクをはらむ?

前述したように価格変動の限度がなく、法整備も進んでいないため、「調整」と呼ばれる大暴落に見舞われることがあります。
例えば2018年1月16日~17日明け方にかけて、約170万円まで上がっていたビットコインの価格が、数時間で約100万円にまで下落しました。
中国政府が仮想通貨の取引を規制する可能性があるとの報道がなされ、不安感から狼狽売りが大量に発生したと見られています。
また、ビットコインは仮想通貨の中でも「空売り」や「FX」が可能な通貨であり、これらも大暴騰や大暴落に拍車をかけていると考えられるでしょう。

3 . 理解しておきたい!ビットコインのさまざまなリスク

ビットコインは激しい値動きが注目されがちですが、それ以外にも様々なリスクが存在します。
特に既存の資産クラスには存在しなかった「クラッキング」「送金ミス」「送金詰まり」という独特のリスクには、注意深く対応しなくてはなりません。

3-1 . クラッキングによる消失(盗難)リスク

ビットコインを始めとした仮想通貨は、仮想空間上のデータです。
そのため、通貨を保管している取引所がクラッキング(コンピュータに不正侵入・アクセスする行為)を受けると、盗難の被害にあうというセキュリティ上のリスクがあります。
例えば2014年2月には、仮想通貨取引所である「MTGOX(マウントゴックス)」で顧客保有と自社保有合わせ85万ビットコインと、預り金約28億円が消失していたことが発覚。
その後20万ビットコインは見つかったとの報道がありましたが、2018年現在、当時の顧客保有分は返還されていません。
また、MTGOX経営者であったマルク・カルプレス氏は、平成27年8月1日に私電磁的記録不正作出・同供用容疑で警視庁に逮捕されています。
さらに2018年1月末には、国内最大手の一角とわれていたコインチェック社で、大規模なクラッキング事件がありました。
インタネーンット上からアクセスできる状態のウォレット(仮想通貨を保管する財布のようなもの)に海外からクラッキングを受け、時価580億円相当の仮想通貨「NEM」が流出したのです。
これを受けてコインチェック社は、取引所にある全ての現金及び仮想通貨の出金を一時停止。2月13日には日本円の出金が可能になりましたが、依然として仮想通貨の出金は不可能な状態が続いています。(2018年2月時点)

3-2 . 保管の不備による消失リスク

外部からの不正アクセスによって引き起こされるセキュリティ上の課題とは別に、自己責任で対処しなくてはならない保管・維持のリスクもあります。
仮想通貨は、ウォレットに自分で保管・維持する必要があることから、何らかのミスで通貨が消失してしまう可能性があります。
例えばビットコインをスマートフォンのウォレットに保管していた場合、スマートフォンの紛失や故障によって消失してしまうこともあるのです。
このとき、データを復活させるためのパスフレーズをしっかり管理できていれば良いのですが、これを忘れてしまうと取り戻せない可能性が高くなります。

3-3 . 送金ミスリスク

ビットコインを送金するときは、任意の送金先アドレスを入力し、送金処理を行います。
アドレスは口座番号のようなものと考えてください。
例えば取引所Aから取引所Bにビットコインを移動させるとき、取引所Aに取引所Bの送金先アドレスを入力し、出金処理を行うわけです。
このアドレスですが、1もしくは3から始まる27文字~34文字の英数字で、非常に長く桁数が多いことから暗記が難しいという特徴があります。
出金先アドレスの入力ミスが起こると、送信先にうまく着金せず、自分の資産がネットワーク上をさまよう事態に陥ってしまいます。
このとき考えられるのは、

1.送金先アドレスが存在しないため、送金自体が行われていない
2.ご入力した送金先アドレスが実際に存在しており、送金処理が行われている

という2パターンなのですが、1の場合であればそれほど心配いりません。取引所からの送金であれば、取引所に連絡して送金処理を撤回してもらうことで資産が戻ってきます。
問題は、2の場合です。これは他人のアドレスに送金を行ってしまっているので、送金先に問い合わせる必要があります。
幸いビットコインは、ブロックチェーン上で自分の資産がどういう動きをしているかを確認できますから、追跡自体は可能です。
ただし、送金先が判明しても返金に応じてくれるとは限らないため、送金先アドレスの入力には注意が必要です。
仮にご送金で通貨を消失させてしまっても、完全なる自己責任ですので誰にも責任は問えないのです。

3-4 . 送金詰まりリスク

2017年に入り、投機熱の高まりによって仮想通貨市場に参加する人が増えました。
これによってビットコインの送金処理が激増し、「送金詰まり」を起こすことがあります。
送金詰まりが増えるとビットコインの送金(ウォレットや取引所からの移動)に時間がかかり、機会損失を招く恐れも。
実際に短期間で大幅な値動きがあった場合、送金処理を待つ間にビットコインの価格が変化し、資産の減少が発生することも珍しくありません。
この送金詰まりは、ビットコインが抱える「スケーラビリティ問題」も原因のひとつです。
ビットコインは取引データを格納するブロック容量が「1MB」と決まっており、取引量の増加に対応しきれなくなることがあります。
つまりブロック容量がボトルネックとなって取引量の増大についていけず(スケールしておらず)、送金処理の遅延を招いているのです。
さらに取引量の増大は、手数料の高騰にも繋がっています。

4 . ビットコインは「投資」よりも「投機」と考えるべき

このようにビットコインで資産運用することには、様々なリスクが付きまといます。
投資は自己責任とはいえ、これまでの資産とはあまりにも毛色が違いますから、対応の難しさが際立ちますよね。
簡単にまとめてみても

・大暴落リスク
・取引所のクラッキングリスク(取引所預け入れ資産の消失リスク)
・保管の不備による消失リスク
・送金ミスによる一時的な消失リスク
・送金詰まりリスクによる機会損失リスク
といったリスクが挙げられます。

したがって、投資よりもハイリスクハイリターンな「投機」として認識すべきかもしれません。他の資産クラスが数か月~数年単位で動くところを、数時間~数日で推移してしまうのがビットコインです。
また、ビットコインを始めとした仮想通貨は「金融商品取引法」上の有価証券ではないため、ビットコインへの投資で得たリターンは「雑所得」に分類されます。(2018年2月時点)したがって、不動産所得や株の売買によって得た所得よりも高い税率が適用されることになり、税制面まで考えたときのリターンは意外と小さいのです。

5 . 税制面と安定性を考慮するならビットコインよりも不動産投資?

投資には「税」と「リスク」の考慮が欠かせません。つまり、法整備が追いついておらず、個人では対処しきれないリスクが発生しがちなビットコインへは、投資対象として適格とは言いにくい面があるのです。
一方、不動産投資は短期間での暴騰・暴落リスクが少なく、キャピタルゲインインカムゲイン両方を狙えます。さらに本業との損益通算や複数年にわたる減価償却費への計上によって、節税対策になることも見逃せません。
安定性や税制面の優遇を考えると、不動産投資のほうが優れているとも考えられるでしょう。

もちろん不動産投資にも空室リスクがありますが、これはある程度本人がコントロールできるものです。四六時中値動きやクラッキングのリスクを気にすることに比べれば、じっくりと腰を据えて取り組めるというメリットがあります。ミドルリスク・ミドルリターンな不動産投資は、ときに仮想通貨への投資よりも魅力的であることを覚えておきましょう。

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