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不動産の小口投資とは?種類別の特徴とREIT(不動産投資信託)との違い

中村 昌弘

中村 昌弘

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「不動産の小口投資」という言葉聞いたことがあるでしょうか?
不動産投資の中で、「アパート投資」や「REIT」は聞いたことがあっても、不動産の小口投資は初耳という方も多いはずです。しかし、不動産の小口投資は、投資家のスタイルによっては最も合っている投資なので、今回はその特徴とREITとの違いを解説します。

目次

1 . 不動産の小口投資とは?

不動産小口化商品とは、簡単にいうと「複数の投資家が出資を行い、一つの不動産を保有すること」です。投資家は、その不動産で得られる収益を分配されることで収益を得るという仕組みになります。

1-1 . 不動産小口化商品とは?

不動産小口商品は、後述するように色々と種類がありますが、どれも以下のようなメリットがあります。
・少額から投資ができる
・換金の自由度が高い
・不動産管理は不要
・相続対策になる

少額から投資ができる

不動産小口化商品とは、そもそも「一千万円単位の高額な不動産を一人で購入するリスクは負いたくない」というニーズから生まれた商品です。複数の投資家が物件の持ち分を共有するので、数千万円~億超えの物件も、100万円~1,000万円程度の少額から投資することができます。

換金の自由度が高い

仮に、1億円でアパート一棟を購入したとします。このアパートを売る場合は、仲介会社に依頼して集客をして交渉をして・・・というような流れになるため、早くても3か月、長ければ半年以上売れないことも珍しくありません。

一方、不動産小口化商品であれば、自分の持ち分だけ売却するので、実物不動産より安価で売りやすいです。つまり、不動産小口化商品は流動性が高いというメリットがあるということです。

不動産管理は不要

実物不動産を所有すると管理はつきものであり、特に一棟の不動産だと物件全体の管理や修繕なども発生します。管理会社にある程度は委託できるものの、契約者の最終承認など、物件オーナーがやるべきことはあります。

一方、不動産小口化商品の場合は、不動産を運営会社が管理を完全に代行してくれるため、管理の手間がかからない点はメリットと言えます。

相続対策になる

不動産小口化商品は、以下の点で相続対策になります。
・節税
・持ち分問題
・納税後の換金

まず、不動産小口化商品は実物不動産と同じ評価額なので、現金で持っているよりも7~8割ほどまで評価額が下がります。それにより相続税が節税できるのと、通常の賃貸物件と同じ「宅地評価が下がる」などの特例も適用されます。

また、実物不動産を複数人で相続すると、「持ち分問題」が発生します。仮に、兄弟3人で土地を共有してしまうと、その土地を売買するときや賃貸するときには、所有者3人全員の同意が必要です。一方、小口化商品は小口化されているの「5口ずつ相続する」などが可能になります。

仮に、1人が5口ずつ相続したら、その5口のうち「3口を売却して2口を保有する」という選択も可能です。実物不動産であれば、「土地の1/3の持ち分だけ売る」ということも不可能ではありませんが、メリットがないので誰も買わないでしょう。

1-2 . 不動産小口投資とREITの違い

さて、ここまで読んで「不動産小口化商品とREITは何が違うのか?」と思った人もいると思います。確かに、不動産小口化商品とREITは似てはいますが、大きく分けて以下3点に違いがあります。
・流動性
・物件の所有
・物件の購入方法

まず、REITは証券取引所で取引可能で、不動産小口化商品は事業者に買い取ってもらうか、第三者に譲渡します。いずれも組合事業の運営業者の了解が必要なので、実物不動産よりは流動性は高いですが、REITほど流動性は高くありません。

2点目の物件の所有については、REITは複数の物件に投資をするのに対して、不動産小口化商品は1つの物件に投資します。REITはリスク分散できるというメリットはありますが、不動産小口化商品は自分の気に入った物件が手に入るというメリットがあります。

最後の物件購入方法については、REITは借入をして物件購入をするのに対し、不動産小口化商品は出資金だけの物件を購入します。REITは借入金がある分レバレッジ効果が得られますが、金利という経費がかかります。一方、不動産小口化商品は、レバレッジ効果はありませんが、金利はかかりません。

不動産小口化商品とREITには上記のような違いがあります。流動性以外の要素に関いては、どちらが優れているかというよりは、好みの問題になるでしょう。

2 . 不動産の小口投資の種類と特徴

不動産の小口化投資には、大きく分けて以下2種類があります。
・匿名組合型
・任意組合型

上記2つは、投資家が不動産事業者と組合契約を結びます。その組合は、いわゆる「ファンド」のような役割を担い、組合を通して物件を購入するという流れです。また、賃貸借型と信託型という別の2種類もありますが、この2種類を採用している商品は極めて少なく、本質的には上記と変わりません。

以下より、匿名組合型と任意組合型の異なる点を紹介していきます。

2-1 . 所有者の違い

匿名組合型は事業者が所有者となり、任意組合型は投資自身が所有者となります。匿名組合型は、あくまで投資家は「匿名組合」というファンドのような組織に出資しているので、事業者が所有者となり投資家の匿名性は守られます。

一方、任意組合型では、投資家自身が組合員となります。そのため、組合員である投資家が不動産の所有権を持っており、登記簿にも自分の名前が記載される点が匿名型との大きな違いです

2-2 . 所得と税金の違い

匿名組合型は雑所得になり、任意組合型は不動産所得になります。というのも、匿名組合型は投資家が不動産の所有者ではなく、任意組合型は投資家が所有者だからです。このように、所得の種類が違うので税金の種類も異なることによって、以下の点に注意しましょう。
・雑所得は特例がない
・匿名組合は相続税対策対策が弱い

不動産所得には損益通算の特例などがありますが、匿名組合型は雑所得なので特例は利用できません。また、匿名組合型の場合は不動産として扱われないため、上述した「相続税評価額を減額させる」という恩恵を受けられません。

2-3 . 商品の違い

上述した違いも匿名組合型と任意組合型の大きな違いですが、商品にも違いがあります。匿名組合型の場合は10年以内の短期商品が多く、任意組合型は10年以上の長期商品が多いです。この点も、どちらに投資するかの判断材料になります。

3 . 不動産の小口投資を行う際のポイント

不動産の小口投資を行う際には以下の点に注意しましょう。
・運営のための支出がかかる
・元本保証ではない

まず、事業者が運営するので、実物資産を運営するときにはかからない「事業者への報酬」などの支出が上乗せされます。そして、もちろん元本保証ではないため、利回りだけに注目せずに物件をきちんと確認しましょう。

これらの点を踏まえ、REITを購入するか実物不動産を購入するか、不動産の小口投資をするかの判断をすると良いです。

4 . 投資商品との違いに注目

不動産の小口投資をする際は、まずREITとの違いを明確に理解しましょう。そうすれば、必然的に実物不動産との違いも分かってきます。その後、不動産の小口投資の種類に注目しながら商品を探し、最終的に投資するかの判断をするという流れです。

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