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マンション経営の成功するコツと失敗するケース

長嶋 シゲル

長嶋 シゲル

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不動産投資を始めたいと考えた時に、不動産投資の初心者でも向いている、行いやすいと言われるのがマンションの経営です。そこでなぜマンションが初心者でも経営しやすいと言われるのか。その理由と不動産投資におけるリスクへの対策をお伝えしていきます。
さらに、マンション経営を行っていくことで収益はどの程度得られるのか、といった、経営の収支面や具体的なメリットを知ることで、マンション経営を成功させるコツを掴んでいってください。

目次

1 . マンション経営の収入

マンション経営を検討した時に、まず気になるのはその収益性でしょう。マンション投資や経営ではどういった収入が得られて、その収入を得ていくためにはどんな工夫が必要になっていくのか。投資初心者の方はまずそのような疑問を持つことが多いのです。 そこでマンション経営の収入源となる家賃と、支出といった経費についても見ていきましょう。

1-1 . マンション経営による収入源とは

マンション経営の主な収入源となるのは、入居者からの家賃収入です。部屋を賃貸に出し、そこに応募があれば入居者とオーナーの間で賃貸契約を締結します。そしてオーナーである自分が決めた家賃を毎月定期的に入居者に支払ってもらいます。その家賃が不動産オーナーの最も大きな収入源になります。

家賃は自分で決定できますが、もちろん周辺の家賃相場と比較をして、適切な家賃を決めないといけません。高すぎる家賃ではなかなか入居者が入ることはないでしょうし、逆に家賃が安すぎればせっかく得られるはずの収入も大きく減らしてしまうことになります。

家賃を決定するには色々な方法がありますが、最も簡単な方法としては周辺の物件の相場を参考にすることです。不動産屋っで自分の所有する物件と同じような物件がどの程度の家賃で貸し出されているかを調べてもらいます。付近の不動産事情に精通している不動産屋に聞いても良いですし、インターネット上の不動産情報サイトを利用しても良いです。不動産情報サイトでは、物件の立地や広さ、設備。築年数などの条件を入力すれば、簡単に自分の物件に近い条件の物件情報を見られます。そういった競合物件を参考にして、家賃を決定するのが一般的です。

その他にも、物件の購入費から逆算し、毎月どの程度の収入が必要課、必要化で家賃を決定する方法もあります。ただし結局相場から乖離していれば入居者を見つけるのは困難になりますから、競合物件の相場を意識して家賃を設定することには変わりません。

適切な家賃設定をすることができれば、収入を最大限に確保した上で空室期間を短くすることができます。不動産経営を行う上で最も避けなければいけないのは、長期に渡って空室期間を発生させてしまうことです。空室があるということはその期間の収入は0円になります。部屋の住み替えの時期に一か月ほど空室が発生するとことはある程度想定しておかなければいけませんが、空室が何ヶ月も続くようになると借り入れたローンの返済も滞ってしまいます。返済計画が大幅に狂えば最悪物件を手放さなければいけません。

そうしないためには物件の家賃を相場に則ったものに設定し、部屋探しをしている人に対し、訴求力のある家賃にすることを検討しましょう。
オーナーにとって主な収入源は家賃になりますが、家賃の全てが収入になるわけではありません。収益額を出すには、物件を運営していく上で必要な経費などを差し引いておくことも想定に入れておきます。


主な経費としては以下に挙げていくようなものがあります

管理費

まずはマンションの管理費です。これはマンションの共有部分を維持したり修繕したりするために使われる経費です。またマンションに管理人がいる場合は、その管理人の人件費も管理費から支払われることになります。管理費は所有する物件の広さに応じて比例して金額が設定されていくので、大きな部屋を所有しているほど管理費は大きくなります。
さらにマンション自体の管理費とは別に、不動産管理会社にマンションの入居者募集や維持管理を委託している場合はその手数料も支払うことになります。こちらの管理費の相場は家賃の5%前後であることが多いです。

修繕費

次に想定しておかなければいけない経費は、マンションの積立修繕費です。マンションの外観を綺麗に保ったり機能を維持していったりするためには、10年15年に一度というタイミングで大規模修繕を行うのが一般的になっています。エレベーターや駐車場などのマンションに付随する設備を定期的に修繕するだけではなく、水道管の交換、外壁塗装や防水シートの交換などの対策を行います。

多額の修繕費が必要となり、その修繕費はもちろんマンションのオーナーや入居者で支払うことになります。そこで定期的に修繕費を徴収しておくことで、大規模修繕に対する費用をマンション全体で用意しておくのです。 この積立修繕費は新築マンションほど費用が少なく、築年数の長いマンションほど毎月の積立修繕費が多くなっていくのが一般的です。築年数の古いマンションはどうしても設備が老朽化していることが多いので、修繕費が必要になってしまいます。

固定資産税等の税金

経費とは別にマンション投資で利益が発生したら、その利益に対する税金も発生します。 主な税金の種類としては所得税、住民税があります。また利益の有無に関わらず発生する税金として固定資産税都市計画税含む)もあります。

所得税と住民税は、利益が増えれば増えるほど大きな金額になっていく代わりに、利益がなければ払う必要がありません。収入に対しての課税です。しかし固定資産税に関しては、土地と建物の評価額に応じて算出されるので、利益がない場合でも支払わなければいけません。所得税と住民税は、マンション経営の利益をコントロールすることで、納税額を少なくすることもできるのです。

ローンの利息

もうひとつ大きな経費負担になるのがローンの金利です。現金一括で購入していればローンを利用しなくて済むので、このローン利息支出も考慮しなくて済みますが、現実的にはローンを利用しないでマンションを買える人はごくわずかです。マンションなどの投資用物件を購入する際に利用できるローンは、住宅ローンよりも金利が高いことが一般的です。

現在日本は空前の低金利と言われており、住宅ローンであれば変動制ローンを利用して、金利1%未満で融資が受けられます。しかし不動産投資ローンの場合は、金利として年間3%以上というケースが多いです。年間3%では3000万円のローンを組んでいたら初年度は金利だけで90万円も返済しなければいけません。また住宅ローン減税も利用できません。

借入をする期間が長いほど金利支出も大きなものになっていくので、金利の支出を減らすには借り入れの金額を少なくするか、ローンの返済期間を短くするしかありません。投資用ローンの融資を受ける時は、できるだけ金利の低い金融機関を選ぶようにしましょう。

1-2 . マンション経営者の収入事例

シミュレーションとして、マンション3室を購入し、経営していくとどれくらいの収入が期待できるでしょうか。東京の23区内、駅5分の中古10年のマンションを購入したとします。それぞれの部屋の値段が1,500万円、家賃が7万5千円としましょう。
購入金額は諸経費込みで5,000万円。自己資金は3割の1,500万円、融資金額は3,500万円。ローンが30回払いの金利3%とします。

その場合収入が75,000×3×12で年間収入が270万円です。
上記の条件ではローンの返済金額は毎月14万7,561円です。月間収入が22万5,000円ですから手元に残るのは約10万円。そこから管理費や積立修繕費を引いていきます。経費は15~20%ということが多いので、40,000円引いていくと、最終的な収入は毎月6万になります。

もちろん家賃は物件の競争率を高めるために、築年数で安くすることも検討しなければいけませんし、積立修繕費も年々上がっていきます。逆にローン金利の返済額は、ローン残高が減れば少なくなります。また前倒しでローンを返済することで、金利負担をさらに減らすことができます。

2 . マンション経営のメリット

マンション経営には家賃収入もありますがm同時に色々な出費もあることがわかりました。特に初年度から利益がたくさん出て、すぐに経営が軌道に乗るということは難しいです。 しかしそれでもマンション経営をする人が多くいるということは、マンション経営には数多くのメリットがあるという証左でもあります。そこで、マンション経営のメリットを具体的に見ていきましょう。

2-1 . ワンルームマンションの経営メリット

まず不動産投資の初心者の方にお勧めできるのがワンルームマンションの経営です。ワンルームマンション経営のメリットとしては、まず物件価格が安く購入しやすいこと。そして家賃もファミリー向け物件などよりも安いので、入居者も見つけやすいことが挙げられます。さらに、購入価格が安いと同時に売却価格も安いので、いざという時に売却がしやすいこともメリットになります。

ワンルームマンションは、都心でも1,000~1,500万円程度で購入することが可能なので、一般的な収入のサラリーマンでも十分に購入できます。場合によっては現金一括での購入もできるでしょうし、比較的リスクが低く運営規模も小さいので、サラリーマンの方が最初に取り組む不動産投資として人気があります。

ただし、注意しておきたいポイントとして、マンション1部屋しか所有していない場合は、もし空室が出てしまえば家賃収入が 0円になってしまうという点です。例えば複数の物件を所有していれば、空室が1部屋発生しても収入がゼロになることはありません。しかし、一部屋だけしか所有していなければ、空室が発生した時に収入がなくなりローン返済などが滞るリスクがあります。

2-2 . 節税対策

また、マンションを所有していることで、サラリーマンの収入と合わせて節税することも可能です。不動産を所有した一年目は、不動産取得税登録免許税など多額の税金がかかり、利益が出ることはほとんどありません。不動産経営の方で赤字になってしまった場合は、サラリーマン業の収入と合わせて確定申告をすれば、サラリーマンでの収入が少なくなったとみなされて、所得税が還付されることもあります。

所得税は累進課税制度を採っているので、900万円以上、サラリーマン業で収入があっても、不動産で損失が100万円あれば、所得税率は800万円の収入の金額に応じて計算されます。マンション経営を副業としている場合には、本業の収入と合わせて節税を行えるというメリットもあるのです。

2-3 . 不動産の資産価値

マンションを所有していれば、単純に自分の資産が増えるというプラス効果もあります。もし賃貸に出していてあまり借り手もなく、さらに家賃収入がトントンもしくは少しマイナスという場合でも、売却をすれば購入価格以上の価格で売れて利益が出るケース事も考えられるのです。

実際にマンション投資をする場合でも家賃収入だけではなく、一定の期間所有し売却。その期間に得られた家賃収入と売却額、購入金額を、購入価格と比較していくら利益が出たのか計算をするケースも多くなっています。

また、東京23区など今地価が値上がりしているエリアでマンションを購入すれば、5年後、10年後に売却した時に購入価格以上の値段で売れるという期待もできます。もしマンション経営がうまくいかない場合でも、自分がそのマンションを居住用に利用し、一定期間住んだ後で売却をするといった方法をとれば、リスクを減らすことも可能です。

2-4 . ローンの完済後

マンションのローンを全て返済したら抵当権を外すことで、完全に自分の所有物とすることができます。ローン完済後は、固定資産税や所得税が課税されますがmローンの返済はもちろんなくなるので、基本的に家賃収入のほとんどがそのまま自分の収入になります。もちろん管理費などを別に支払う必要もありますが、完済後には一気に自分の収入も増えて生活を楽にすることができます。

サラリーマンが30代のうちにマンションを買っておき、長期的なローン返済をして、60歳や65歳の定年退職を機にマンションローンを完済するというプランを立てる人も多いです。そうすればその後のマンションの家賃は全て自分の生活費に使うことができ、老後の生活を楽にすることができます。

今の世代の年金受給額は今後どうなるのか不透明な部分があり、老後の生活は決して悠々自適とはいきません。老後の自分の生活を支える収入源として、マンション経営をしておくことは将来の自分の生活を楽にすることになるのです。

2-5 . 生命保険代わりになる

マンションなどの不動産を購入するときには、団体信用生命保険に加入するオプションを付けることができます。団体信用生命保険が最初からセットになっている金融機関もありますし、フラット35のようにオプションで付けることになっているローンもあります。

団体信用生命保険に加入をしていれば、自分が急な事故や病気で亡くなったときに、ローン返済の義務がなくなり、マンションなどの不動産を遺族に資産として残すことができます。生命保険は掛け捨てタイプと貯蓄タイプがありますが、掛け捨てタイプの生命保険は無駄が多くなるので入りたくないし、貯蓄タイプも直接的な出費にはならないが、毎月数万円を長期間支払っていくのは、キャシュフローの問題であまり行いたくない、という人もいます。

もし団体信用生命保険に入っておけば自分が亡くなったときにマンションが自分の家族のものになるので、遺された家族はそのマンションの家賃収入で生活をすることもできますし、マンション経営をしたくないというのであれば、売却してそのお金を生命保険代わりにしてもよいでしょう。団体信用生命保険を利用することで、マンション経営をしながら実質的に生命保険に同時加入することもできるのです。

3 . マンション経営を失敗するケースと事例

マンション経営は自分でリスクコントロールすることは可能ですが、逆にリスクを考えずにむやみやたらに投資をしてしまうと当然失敗することもあります。そこで、どんな事例がマンション投資の失敗につながるのかを、具体的な例として挙げていきます。

3-1 . 節税効果を期待しすぎる

まずは、節税効果のみを目的にマンションを購入するということが、逆に大きな損失を発生させてしまうという事例です。基本的に節税効果があるのは、あくまで不動産投資で損失が発生した場合のみになります。不動産投資で収益が発生し、本業の収入もある場合は節税効果というものは期待できなくなります。

この場合は不動産投資と本業の両方からから課税されてしまうので、節税目的で不動産投資をするときは不動産では収益を発生させないための工夫が必要になります。そもそも不動産投資はそれ単体で利益を発生させるために行うものなので、節税はあくまでおまけと捉えましょう。

ただし、減価償却をうまく付ければ利益を発生させながら節税効果を生むこともできます。購入した初年度や翌年度は、不動産所得税だけではなく登録免許税がかかりますし、ローンの金利返済分の額も大きなものになりますから、黒字を出すのは困難です。

一方、新築で物件を購入した場合は、木造でも減価償却効果が20年以上あるので、実際には利益が発生していても収益をゼロにすることも可能です。結局最初の課税による節税効果が期待できるのは購入して2年ほどになりますし、金利の返済分が大きく、管理費修繕費などの経費負担が大きくなれば、利益を発生させたくても発生できない状況になることもあります。

本来投資用に購入したマンションなのに、節税効果を気にするあまり利益を生み出せなくなってしまっては、最初は良くても後々ローンの返済が大きく負担となってのしかかってきます。その場合、最終的には購入時より安い価格でしか売れない上に、家賃収入もマイナス、手放した時点でも大きくマイナスになってしまうこともあるのです。 あくまで不動産の節税効果というのは、まず本業の収入がある場合に限られさらに節税効果が得られる期間もごく短いものです。物件を購入する時は、最初の数年は節税効果を見込んだとしても、5年後などには家賃収入で収益を出すか、売却益と節税でとんとんになるようにしましょう。不動産は収益を得ることを目的に購入するものです。

3-2 . 売却時に購入者が見つからない

次のリスクは売却ができないというリスクです。都心のワンルームマンションの需要は、今後単身者世帯が増えていくこともあり、まだまだ減っていくことは考えにくいです。ただし、同じようにワンルームマンション投資をしたいと思う人も多いので、競争率自体は上がっていくことも想定しなければいけません。

築年数の古いマンションを購入した場合には修繕費ばかりかかってしまい、実際の利益がほとんどでないものもあります。そういった物件では、売却しようと思ってもなかなか売却できるものではありません。特にマンションの場合は物件の評価額の大半を建物部分が占めます。一戸あたりの土地所有部分が小さいために、土地の評価額は低いので売却時に購入時よりも価格が大きく下がってしまうこともありえるのです。

売却のために値段を下げた結果、これまでの家賃収入と売却額を合わせても購入額を下回ってしまうということも十分に起こり得るのです。特に表面的な利回りに目を引かれて、競争力のない老朽化したマンションを購入してしまうと、手放すことが大変困難になりますし、売りたくても売れないまま建て替えを行うことになって、多大な出費を強いられることもあります。

3-3 . 空室の利回りのリスク

空室リスクもマンション経営には避けて通ることのできないリスクになります。東京や名古屋などの都心ならば空室リスクをそれほど考えなくて済むのですが、価格の安さや表面利回りの高さにつられて地方都市でワンルームマンションを購入した場合には、空室リスクも考えなくてはいけません。日本の地方各地では、若者の人口が減り、ワンルームマンションを借りて住んでくれる人も減ってきています。一度空室が出れば、次の入居者を決めるまでに数ヶ月以上の時間がかかることもあります。

投資用物件価格に表示される利回りというのは、基本的には満室経営時を想定してした表面利回りでしかありません。つまり空室が出てしまうと表面利回りから大きく下の数字になることも起こるのです。想定していた賃料収入が得られない場合には、家賃を下げる、広告費をかけて不動産屋に積極的に宣伝してもらうなどの施策をとらなければいけないのです。

その場合は実際の利回りにも大きく影響し、最初に想定していた通りの収入があげられないこともあります。空室が発生しやすいような地方都市の物件を購入しますと、ローン返済にも苦労するようになり、本業の収入や他の物件の収入からローンを捻出するようになってしまうことも考えられます。それでいて売却も難しく、最終的には不動産屋に二束三文で買取をお願いし、収支では大赤字というケースも珍しくありません。

3-4 . 高額ローンでマンションを購入

マンションの購入の際に、購入価格のほとんどをローンで借りた場合には金利の上昇リスクが発生します。家賃収入ではなく値上がりを想定して転売益を得ようとする場合には、短期間で売買をする前提で融資を受ける人もいます。そういった高額の融資でも所有期間が短ければ、多少の金利リスクはかまわない、ということで高金利の融資を受ける人もいるのです。

しかし、一度購入した不動産は基本的には価格が下がる傾向にあります。物件の評価額は必ず下がっていくので、よほど地価の値上がりがない場合は短期間で購入時より高い価格で売却することは難しいです。

日銀のマイナス金利政策により、今日本は空前の低金利で不動産は確かに購入しやすい状況です。ただし、現在が空前の低金利ということは、逆に今後は金利が上がっていく可能性が高いということでもあります。購入時よりも金利が上がってしまえば、毎月の返済額も大きくなります。その場合、家賃収入以上の返済額になることもありますし、家賃収入を想定しない場合でも、売却時の金額が大きくならないと赤字になってしまうでしょう。金利リスクを抑えるには、できるだけ融資を受ける金額を減らすことを考えなくてはいけません。

購入者のことを考えない不動産会社の「フルローンでも、頭金なしでも家賃収入が得られる」と言う甘い言葉に誘われて、フルローン、高金利で融資を受けて返済に苦労をしている人はたくさんいます。高額ローンは大変リスクが大きいものとよく認識して、返済シミュレーションは綿密に作成するようにしましょう。

3-5 . サブリース契約の失敗

最近増えているのがサブリース契約による不動産経営の破綻です。 サブリース契約とは自分の所有する物件を不動産会社にそのまま貸し出し、その代わりに家賃保証や管理運営の委託サービスを提供してもらう、というものになります。空室保証が付いている場合、オーナーには入居者の有無にかかわらず一定額の家賃が振り込まれるというメリットがあります。

ただし保証される家賃の金額は2年ごとの契約更新のたびに見直されるので、基本的には家賃収入の金額は減っていきますし、入居者を呼び込むための定期的な修繕費もオーナー負担になります。さらに家賃保証を受ける代わりに入る収入も手数料を支払うので、自分で貸し出すよりも10%から20%ほど減ってしまうことが多いです。

最近サブリース契約がトラブルとなっている原因として、この家賃の見直しに関する問題が挙げられます。契約更新の度に家賃を下げられるということをサブリースを受ける不動産会社がオーナーに伝えず、低い家賃収入になってローンが返済できなくなってしまうというトラブルが多数起こっています。そして、オーナーが契約を解除しようとしても、不動産会社に違約金を支払わされることもあるのです。さらに過疎化が進むエリアでは、今後収入の見込みがないとして、サブリースをした不動産会社から一方的にサブリース契約を解除されるといった問題もあるのです。

オーナーは、一定期間安心できる収入源があることを見込んでマンションやアパートを建てるのですが、想定していた収入が得られなくなって、アパートやマンションの経営が破綻して売却せざるを得なくなっているという人も多いのです。  

3-6 . 高賃料の物件経営

タワーマンションなどの高額な物件を購入し賃貸に出すことも、リスクが高いといえます。港区や江東区などに建つタワーマンションは今非常に人気が高く、外国人の入居者も多いです。しかし、物件価格自体も非常に高いので高めの家賃を設定できたとしても、毎年の実質利回りは2%から3%にしかならないこともあります。

また、タワーマンションは入居者の満足度を高めるために、プールやジム、屋上のバーなどの設備が充実しているものが多いです。一方で、設備が充実しているということは、修繕費管理費も高くなるので、さらに家賃収入から利益が圧迫されてしまいます。そして、家賃自体が高いので一度空室が出ると次の入居者を見つけるまでに時間がかかるのもデメリットです。

そもそも高額なタワーマンションを借りて住みたいと思う層は、ごく一部の高収入層に限られているため、住んでくれそうな人の数自体が少ないのです。高い賃料物件の経営をするにあたっては、ある程度借りてくれる人の目星があるなどコネクションを持っている人のみが行ったほうが良いといえます。

借りてくれる人がいないので、仕方なしに自分で住んだりすることもありますし、空室でも高い管理費や修繕積立金は必ず支払わなくてはいけないので、その分の負担がのしかかってきて手放す人もいます。売却自体は人気があるのでそう難しくはないのですが、新築で購入した物件では、購入時以上の価格で売れることはまず無いでしょう。

4 . 失敗しないマンション投資のコツ

具体的なマンション投資の失敗例を挙げてきましたが、これらの失敗例は自分でリスク管理をすれば十分に対応することができます。では、どのようにリスク管理をしていけばいいのでしょうか。

4-1 . 都心のマンション選び

最も重要なのは需要がある場所にマンション物件を購入することです。マンション経営は入居者がいて初めて成り立つものですから、当然人口が多い場所にマンションを買うほうが需要も高く、空室率を抑えることができます。日本では今、仕事のある場所を求めて都心に人口が集中するという傾向になっています。マンションを購入する際にも人が多い場所、つまり東京や名古屋、大阪、福岡などの人が集まる都市に物件を購入しましょう。

ただし、当然ながら都心のマンションは物件価格も高く、家賃をある程度上げたとしてもどうしても利回りは低くなってしまいます。安定した収入源を確保するか、それともリスクを取って利回りの高い物件を購入するかというのは、自分でよく考えて決めていくしかありません。初心者の方の場合は確実に空室をなくすことができるワンルームマンションの方がお勧めできます。

一方、自分で客付けができる魅力のある物件を作りあげることができるといった、不動産投資にある程度慣れた人ならば、購入価格が安く利回りの高い地方のマンションを狙うという選択肢もあります。物件のリフォームやリノベーションを行い、入居者に対する訴求力を十分に持たせられれば、地方でもマンションの需要はあります。

初心者の方は自分で客付けをすることが難しく、不動産屋に広告費を支払って客付をしなければいけないので結果的に利回りは想定より低くなりがちです。それならば管理の手間がかかりにくく、客付けが容易な都心の物件を購入した方が良いでしょう。

4-2 . 新築より中古のマンション

また、購入する物件も、新築マンションより中古マンションを選んだ方が良いといえます。

確かに新築マンションの場合は、新築プレミアムと呼ばれる初回入居者ならではの特典があり、高い家賃設定をすることが可能です。 しかし、一度でも退出が出てしまえばもうそのマンションは新築マンションとして入居者募集をすることはできなくなり、新築プレミアムという特権もなくなります

マンションに限らず不動産は、新築と中古というだけで1割以上値段が違うこともあります。もし新築マンションを購入し、5年後に売却をしようと考えても、まず購入時の価格で売却することはできません。さらに、売却時には不動産屋に対する仲介手数料や広告費などの経費が発生しますので、それらも考えると、地価が多少値上がりしたとしても購入時の価格に届くということは考えにくいのです。

それよりもある程度価格が下がった中古マンションを購入すれば、手放すことになった時にも元々中古で購入したものを売却するだけなので、価格の大きな目減りはありません。リスクを抑えたいと考えるのであれば、新築プレミアのある高額な新築マンションを購入するよりも、1度人の手に渡って価格が下がっている中古マンションを購入した方が良いです。

4-3 . ファミリータイプのマンション経営

安定したマンション経営をしていきたいと考えるのであれば、ファミリー向けの物件の購入を選んだ方が無難と言えます。ワンルームマンションは実際に需要が高く、客付もしやすいので初心者でも空室リスクをなくすことができるというメリットがあることは、これまで説明をしてきたとおりです。

しかし、ワンルームマンションに住むのは単身者、特に独身の人が多いので2年間の契約のタイミングでの転出や、結婚転勤などによる退室も頻繁に起こります。そうなるとどうしても空室が発生しやすくなりますし、募集の度に仲介手数料を支払ったり広告費を支払ったりするので実質利回りも悪化します。

一方で、ファミリー向け物件の場合はそう簡単に退出することもありません。特に小学生・中学生のお子さんがいる家庭は引っ越しをすると子供が転校しなくてはいけないという懸念があるので、子供が高校を卒業するまでは引っ越しをしないで、同じ場所にずっと住み続ける人の方が多いのです。

もちろんファミリー向け物件は、対象となるターゲットの数が単身者よりも少ないので客付に時間がかかるというデメリットもあります。しかし、頻繁に退出が起こり、空室リスクが発生しやすい物件経営よりも、安定した賃貸経営を目指していきたいというのであれば、ファミリー向けマンションの経営を行うほうが良いです。

4-4 . 賃貸管理会社と提携

安定した運営をしていくためには、賃貸管理会社と提携していくことも重要です。賃貸管理会社と提携をすれば、家賃収入を保証してもらい、長期にわたって返済計画を立てて行くこともできます。その分手数料が発生するので収益自体は低下しますが、空室リスクを抑えることができると考えれば最終的な利回りに関しては、利用した場合も利用しない場合もほぼ同じになることが多いです。

投資として考えるのであれば、収入が安定するということはとても大きなメリットがあります。もちろんサブリース契約同様に家賃が低下するという契約後進時のリスクもありますが、契約内容をしっかり事前に確認しておけばそのリスクも避けられます。また、入居者間のトラブルや災害の際のトラブル、家賃の滞納などのトラブル対応を全て任せることができるというメリットもあります。

副業として不動産投資を行っているオーナーの方であれば、賃貸管理会社を利用することで生まれる時間的なメリットは、とても大きなものといえます。

ただし、賃貸管理者を選ぶ時には慎重な検討も必要です。その賃貸管理会社の具体的なサービスはどうなのか、家賃保証に関してはどうなっているのか、トラブルの際にはどこまで対応してくれるのかなどは、事前に内容を隅々まで確認しておきましょう。

信頼できる賃貸管理会社を選ぶためには、口コミなどを参考にすることも重要です。不動産オーナー同士の情報交換を行ってもいいでしょうし、ネット上での情報収集も参考になります 。

5 . マンション経営を成功させる鍵は、リスク管理にあり!

マンション経営を成功させるためには、いかにしてリスクを小さくし、収入を安定させるかにかかってきます。そのためには物件選びから始まり、物件の運営を任せる管理会社選びも重要であり、また金利リスクや修繕費リスク、災害リスクなどの各種のリスクを減らすための対策も自分で考えていかなければいけません。

ただし、不動産というのは経費などの影響を比較的受けにくい、もしくはややタイムラグがあってから影響を受けてきます。特に日本はバブル経済の崩壊による不動産価格の大幅な下落を一度経験しているので、加熱しすぎた不動産投資も現在は起こりにくくなっています。

リーマンショックの後も一時的に不動産価格は低下しましたが、現在はそのラインを超えるまでに回復してきています。株取引や為替取引のような急激な相場の変動が起こりにくいのは不動産投資のメリットです。自分でしっかりリスクのもとになる要素を把握し、一つ一つリスク対策をしていけば、マンション経営で副収入を得る、そして専業オーナーとなって生活をしていくことは決して夢ではないのです。

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