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見せかけの利回りにご注意を【現役サラリーマン大家が語る!Vol.51】

中林準

中林準

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物件購入を検討する際に多くの指標をチェックしているかと思いますが、その指標で絶対にみるのが利回りです。

利回りには、単純に家賃収入を物件価格で割った表面利回りと、家賃収入からローン返済額や管理費を除いた手残りキャッシュフローを物件価格で割った実質利回りがありますが、どちらにしても家賃収入の金額がベースになります。

家賃収入を上げれば利回りは上がるのですが、その計算のベースとなっている家賃収入が適正か?ということをチェックできていない方をたまにみかけます。

本日はこの利回りについて購入の際にご注意いただきたい点をお伝えしたいと思います。

目次

1 . 売主は物件を高く売りたい

購入できる物件があるということは必ず売主がいます。 そして、売主は出来る限り高い値段で物件を売却したいと思うのが普通です。

ファミリーで住めるような区分所有マンションや戸建ては実需での売却という選択肢があり、家賃が高くなくても高値で売れることもありますが、1棟ものやワンルーム等、投資家の買主しか存在しないような物件は、家賃が高ければ高い程、利回りが高くなります。

そうなると、売主はどうするか?

若干手間はかかるかもしれないけど、物件のレントロールをよくするために、出来る限り高い家賃で入居者を募り、物件の利回りを意図的に上げようとするのです。

具体的には、フリーレント敷金ゼロ、礼金ゼロ、仲介手数料ゼロなどのキャンペーンを駆使して、その分毎月の家賃を上げる。悪質な売主は、知り合いに初期費用なしで相場よりもかなり高い家賃で契約してもらって、買主が購入したら数か月で退去するという契約を結んでいる方もいるという話も聞きます。

この話は、家賃の適正性をチェックしている方であればすぐに見抜けることなのですが、マイソクの利回りを鵜呑みしてしまう初心者であったり、その土地の土地勘がほぼ皆無で家賃の感覚がない方等は、異常な利回りということに気付かず購入してしまい、購入後、入居者が入れ替わった時に初めて気付くという方もいるのは事実です。

では、どのように真の利回りを見出すのか?ということについては、次の章でご説明したいと思います。

2 . 家賃の適正性のチェック

今はSUUMO等の賃貸物件サイトで指定した地域の間取り別の家賃相場を調べることが出来ます。そういったサイトを利用するのもありですが、自分で計算できる方法もあります。

その方法というのは、㎡あたりの家賃を算出・比較する方法です。

まずは、賃貸物件のサイトで自分が購入しようと考えている部屋の間取り、構造、広さ、駅徒歩等の条件に近い物件を見ていきます。

サイトには募集家賃と部屋の面積の情報があると思うので、部屋ごとに募集家賃を部屋の面積で割って、それをエクセル表でぱっと見れる形にしておくと、その地域の相場家賃というのが大体分かってきます。

ちなみに、大家によって方針が異なることもありますし、詳細内容が全く同じ部屋というのは存在しないので、厳密にチェックというよりも、ざっくりとしたチェックで問題ないかと思います。

その結果、例えばその地域のワンルームの㎡あたりの募集家賃が2,500円~3,200円の範囲だったとします。

そこで大体の家賃相場を把握した後、自分が購入しようと考えているレントロールの1㎡あたりの家賃を見てみると異常な数値かどうかは判断できるかと思います。

仮に、購入物件レントロールの㎡あたりの家賃が5,000円であれば異常だということはすぐに分かります。おそらく、利回りを上げるために何らかのキャンペーンを駆使している可能性が高いと考えるべきでしょう。

また、この考え方が分かってくると、パッと見で物件の利回りが適正かどうかという感覚が養われてきます。例えば、土地面積が80㎡で、建蔽率60%、容積率200%という物件があった場合、建物面積は160㎡程度(80㎡×200%)になるでしょう。

そこから実際に賃貸として貸せる面積を算出するためのレンタブル比を80%という前提で考えると、賃貸可能面積は128㎡(160㎡×80%)となり、この128㎡に上記で算出した㎡あたり相場家賃をかけると、物件としての家賃収入はある程度見えてきます。

土地から仕入れて新築物件を建てるという時に使える考え方なので、是非参考にしてみて下さい。

3 . 満室経営が見込める物件?

そして、家賃収入はたいていの場合、満室想定で計算されています。
しかし、実際には空室が出ることもあり、その利回りで経営するのは難しい物件がほとんどです。

従って、賃貸需要が高いエリアでは、その利回りで計画を立てても大きな乖離はないのかもしれませんが、賃貸需要がないエリアでは、その利回りで計画を立て、購入を判断するのは危険なケースもあります。

特に地方の物件で、土地勘がない物件については、どんなに表面利回りが高かったとしても、本当にその利回りで回せるのか?現地調査を入念に行うようにしましょう。

また、成功している大家の中には、賃貸需要が低いエリアのため、利回りが高い物件をあえて購入し、自分の経営手腕で満室経営を継続することによって高収益率を確保している方も多くいます。まさにピンチをチャンスに変える投資手法ですね。

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