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自分の物件が事故物件になってしまった時の対応策は?

長嶋 シゲル

長嶋 シゲル

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不動産投資を行う上で避けては通ることができないリスクのひとつに、事件・事件リスクがありますます。自分が所有する物件で、自殺や病死といった住人の方の死亡事故が起これば、その物件は心理的瑕疵物件となり、新しい入居者の募集時に告知義務が発生します。また殺人事件など最悪のケースでは、大規模な報道が行われて周囲に事故物件であることが知れ渡ってしまうことがあるでしょう。
こういったケースはそう頻繁に起こるわけではありませんが、それだけに、誰にでも起こり得るリスクでもあります。 ではもし事故物件になってしまった場合、どのような対応をしていけばいいかを考えてみましょう。

目次

1 . 清掃費などは数十万~数百万円掛かる

まず死亡事故などが発生してしまった場合、必ず特殊清掃を入れなければいけません。 発見した時の状態にもよりますが、脱臭や防臭加工しないと、部屋に臭いが染み付いてしまって、とても住める状態ではないのです。また壁紙や床の張り替えなどが必須になります。遺体の発見が遅れると床にシミが残ってしまうこともありますし、 血液や体液の汚れは簡単に取れるものではありません。
こういった、人が亡くなったあとの原状回復のための措置を行うことを、「特殊清掃」と呼びます。
内装の張り替えだけで済めば、防臭処理などをしたとしても、特殊清掃費は30万円程度で済ませられますが、もっと深刻なシミや臭いが残り、床の奥まで浸透してしまうと、スケルトン状態から部屋の内装を変える必要も出てくるので、数百万円単位の出費になることもあります。
特殊清掃とリフォームの費用は、預かった敷金を使って補填することも出来ますし、連帯保証人がいればその連帯保証人に実費と損害賠償を請求しても良いでしょう。
ただし、遺族や連帯保証人がいたとしても、費用が数百万円になる場合、すぐ支払われるとは限りませんし、遺族を相手取って訴訟を起こさなければいけない時もあります。
また孤独な身の入居者など、連帯保証人がいなかった場合は、オーナーの自己負担で原状回復をしなければいけないのです。

2 . 特殊清掃費よりも痛いのは、客付けに影響が出ること

特殊清掃費よりも、さらにオーナーにとって深刻な損害となるのは、客付けが非常にしづらくなるということです。特に今は事故物件を取り扱う非常に有名なウェブサイトもあり、事故物件の認知度が一般の人にも広がってきています。
ひっそりと病死で入居者が亡くなったケースであれば、隣の部屋の住人が入ったりすることもないでしょうから、一部屋のみの影響で済みますが、変死体が発見されたり、自殺が起きたりすると、警察の現場検証も入るので、周辺にその物件で何か事件があったことが広く知れ渡ってしまいます。
そうなると、同じ物件内の入居者の退去は避けられませんし、周辺に事故物件であることが知られているので、その後の客付けも困難になります。
そのため家賃相場を2割から3割ほど下げる必要が出てくるでしょうし、場合によっては半額程度にまでしなければいけないこともあるでしょう。さらに、家賃を下げたとしても必ず人が入ってくれるとは限りません。結果、物件の収益が半分から1/3程度にまで下がってしまうこともあるのです。

3 . 火災保険に事件発生時の保険をしてくれるものもある

清掃費の出費は痛いものですが、保険を使えばある程度リスクを抑えることができます。アパート運営をする時は火災保険への加入がほぼ必須ですが、火災保険のオプションとして、事故物件時の特殊清掃費を保証してくれる保険もあります。そういった火災保険にオプションで加入をしておけば、特殊清掃費の保険から賄うことができます。
さらに大きな保証を受けたければ、賃貸住宅費用補償保険に加入してください。そうすることで、特殊清掃費を含めた原状回復費用と、家賃損害をカバーできるので、事故物件への備えになります。

4 . 事故物件を専用に扱うサイトに登録し、集客を行う

事故物件後に客付をしなければいけない時は、通常の不動産会社に仲介を頼むだけではなく、事故物件を専門に取り扱うサイトに掲載をしましょう。実は最近事故物件の人気は上がってきており、特に心理的瑕疵を気にしないという人であれば、格安家賃で住めるということで、事故物件に住みたいという人もいるのです。
そのため、以前は家賃を半額にしなければ人が住んでくれなかったという事故物件でも、2~3割程度減額にしただけでも客付ができることもあるのです。さらに格安家賃であれば、長く住む人も多くなります。ある意味では事故物件であることが武器になる時代にもなっているのです。
ただし、格安家賃でずっと入居しまうと収益減になるので、初年度は半額、2年目は3割引、3年目からは通常の家賃にするなどの契約を最初に結んでおいた方が良いでしょう。
またケースによっては物件を手放すことを考えたほうが良いこともあります。そういった事態でも、事故物件を専門に取り扱い、売却をしてくれるサイトがあるので、相談しても良いでしょう。

5 . 事故物件が起こりにくい入居者を入れて、事前対策をする

事故物件になることを防ぐために、結局最も有効な対策は事前に入居者を選定していくことです。日本での自殺者は、年間25,000~30,000人発生しますが、その大半はやはり無職の人が多いというデータがあります。その次に多いのは経営者なので、単純に収入の多寡で自殺が決まるわけではありませんが、やはり無職で収入が安定しない人は精神面も不安になり、自殺衝動に駆られることもあるのでしょう。
不動産物件を運営していてなかなか客付けできないと、どうしても家賃を下げてしまいがちですが、家賃を下げると収入の少ない人が中心に住む物件になります。それよりも、良属性の住人を集めるために、設備をリフォームし、物件の価値を上げて家賃も高くしたほうが、将来的に事故物件になるリスクを下げられるでしょう。
また設備やサービス面では、例えば高齢者が多い物件であれば週一回食材の配達をしてくれるサービスに加入する、管理会社に巡回してもらうなどの対策が考えられます。IoTを導入し、入居者の動きがない場合に大家や管理会社に通報するシステムを入れても良いでしょう。

6 . 事故物件を根本から防ぐには、コミュニケーションも重要

事故物件化を防ぐには、住人をオーナーが把握しておくことも大切です。時には住人とコミュニケーションを図り、孤立することのないようにし、また防犯対策にも力を入れていきましょう。それが結局、事故物件を防ぐことに最も有効なのです。

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