HOME 賃貸経営 瑕疵担保責任の範囲に注意【現役サラリーマン大家が語る!Vol.76】

瑕疵担保責任の範囲に注意【現役サラリーマン大家が語る!Vol.76】

中林準

中林準

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瑕疵担保責任という言葉を知らない方はあまりいないと思いますが、瑕疵担保責任について、深く調べたり、実際に瑕疵担保責任で業者に補償をさせたという経験をお持ちの方は少ないかと思います。

瑕疵担保責任と聞くと、何でも補償されるように思いがちですが、実は全部が全部補償される訳でもありません。また、業者としてはできる限り自分たちの負担を増やしたくないというマインドが当然のごとく働くので、業者に瑕疵担保責任として補償させるのは、それなりの労力が必要になります。

今回はこの瑕疵担保責任について、整理をしていきたいと思います。

目次

1 . 瑕疵担保責任の強制適用について

まず、瑕疵担保責任は全ての不動産取引において適用されるとイメージされている方もいるかもしれませんが、それは違います。

実際は、売主が宅建業を営む業者の場合であれば、瑕疵担保責任を最低でも物件引き渡し時から2年間追わなければならないとされています。従って、売主が宅建業を営まない個人の場合は、瑕疵担保責任免責というのが認められることになります。

この点は、注意が必要です。

直接個人売主と取引をする場合は、物件の現地調査をしっかり行わないと購入後に大きな出費が発生する可能性もあるので注意が必要です。

実際の売主は個人だけど、間に宅建業者がはさまり、売主は宅建業者となるような取引を中間省略と言いますが、このような形態で取引を行った場合、宅建業者の利益分の物件価格に反映されるため、不動産価格自体は高くなります。

しかし、上記のように、売主が宅建業者の場合は、瑕疵担保責任が必ず課されるので、購入後の物件に瑕疵が発見された場合は、最低でも物件引き渡し後2年間は賠償できる権利を得ることが出来ます。

しかし、瑕疵担保責任といっても、全て補償されることはなく、範囲がございます。
次の章ではその範囲について注意すべき点をお伝えしていきたいと思います。

2 . 瑕疵担保責任の範囲について

瑕疵担保責任の範囲について、一般的な言葉で言えば、物件の隠れたる物理的瑕疵及び心理的瑕疵(事件・事故・自殺等)が補償されるものとされています。

そして、この瑕疵については、購入時の契約書に具体的な項目が記載されていますが、全て同じではなく、会社によって異なる部分もあります。

例えば、物件の付属設備については、瑕疵には含まないと契約書に明記している会社も見受けられます。従って、売主が業者だからといって、瑕疵担保責任が強制的に課されるから、問題ないと思いこみ、契約書をあまり読み込まないというのは危険です。

瑕疵担保責任の話に限ったことではありませんが、契約書はしっかり読み込むことが重要です。おそらくですが、瑕疵担保責任に関する記載も通常の業者であれば、かなり細かく明記されているはずです。それは、業者側としては、できる限り自分達の責任を軽くすべく、瑕疵に含まれないものを細かく列挙するためということもあると個人的には感じています。

私が過去にトラブルになったのは付属設備に関する瑕疵であったので、少なくとも付属設備に関する取扱いについては確認することをお勧めします。

3 . 購入直後に付属設備の破損が発覚した事例

そこで、私が購入後に業者とトラブルになった事例を共有させていただきたいと思います。

過去に購入した物件について、その物件についても中間省略と言う形で、業者が直接売主で購入をしました。もちろん、業者売主だったので、瑕疵担保責任はついたのですが、私は何も考えずに、業者だからしっかり瑕疵担保責任もついているし、安心だと思いこみ、契約書記載の瑕疵担保責任に関する条項をあまり深く読まずに、契約書に印を押してしまいました。

その後、購入直後に設備の点検をしていたら、受水槽が破損していることが判明しました。状況的に確実に私が購入する前から破損していることが明らかな状況ではあり、その場に、売主業者の担当者も同行いただいていたので、状況証拠としては十分なものがありました。

ただし、その業者としては自分たちの損失を最小限にしたいので、もともとの売主に状況確認を行っていたのですが、返事がない状況が1か月以上続き、私としては、もし断水等、入居者の方に迷惑がかかると、空室にもつながるので早く対処して欲しいという主張を続けたところ、何とか工事実行まで持っていくことが出来ました。

しかし、その後、代表者の方と面談した際、実は・・・という流れで切り出されたのが、契約書には瑕疵担保責任に付属設備は含まれないという記載があったけど、モラル的に購入前の破損について補償しないのは会社として問題があると考えたので、今回は補償するが、今後は付属設備に関しては補償しないという話をされました。

この話をお聞きした時にゾッとしました。もし売主業者がモラルのない業者であれば、契約書には付属設備は瑕疵担保責任に含まれないからという流れで、自己負担になっていた可能性もあります。

ということで、瑕疵担保責任については、購入後、何かトラブルが起きた時の盾になってくれるので、しっかり内容を確認し、現地調査も行い、契約書に印を押すようにしましょう。

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