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入居者募集と4P戦略【現役サラリーマン大家が語る!Vol.77】

中林準

中林準

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既存の入居者にできる限り長く住んでいただき、空室が出てもすぐに埋められるような仕組みを効率化していくというのは、賃貸経営を行うにあたって永遠のテーマです。

その中で入居者募集をいかに効率的に行えるかというのは、非常に重要になってくるわけですが、この入居者募集を、経営学で学ぶ4P戦略と結びつけて考えると腑に落ちることが多いので、今回は入居者募集と4P戦略についてお伝えします。

ちなみに、4P戦略というのはマーケティング戦略の1つで、何かを売るためには、Price(価格)、Promotion(広告)、Place(場所)、Product(商品)のバランスを考える必要があるという理論です。

目次

1 . まずはPromotionに力を入れる

上記4つの要因を賃貸経営に当てはめて考えると、Price(家賃)、Promotion(募集力)、Place(物件の立地)、Product(物件または部屋の設備)と考えることが出来ます。

その内、Place(物件の立地)について、購入時は選定することが出来ますが、購入後に物件の立地を動かすことは出来ないので、今回の入居者募集の話からは外して考えさせていただきます。

そこで、残りの3つの要因の中でまず最初に何を考えるべきか?についてですが、個人的にはPromotion(募集力)に時間やお金を使った方が結果が出やすいと考えています。

賃貸経営でのPromotionとは、部屋の募集を行う業者数、掲載されているインターネットサイト数、物件を決めた際に業者や営業マンに支払う広告費の金額等になります。

多くの結果を残している大家の方々は、この中で一番効果的なのは、営業マンに広告料を多く支払ったり、営業マンとの関係性を強化することにより、自分の物件を力のある営業マンに優先的に紹介してもらうという流れにすることだと主張するケースが多いというのが個人的な感覚です。

私はこのPromotionについては、まずお金がかからないことから始めていきます。まずは、部屋の募集を行う業者数を増やしていくこと、そして、少なくともSUUMO、アットホーム、ホームズには物件情報が掲載されるようにすることの2つはすぐに取り掛かります。

ちなみに、インターネットに同じ部屋を複数社が掲載していると、入居者から決まらない部屋なのかな?と思われることも有るという話を聞いたことがあるので、同サイトにつき、せいぜい3社程度が物件を掲載していれば十分かと思います。

あとは、インターネット募集を伴わない、入居希望者への内見案内等の紹介仲介を行ってくれる業者を増やしていくことです。これは、もうひたすら業者に電話を続けていくということになります。

その他に、家賃と共益費の金額を変えて、家賃を安く見せるという方法も有効です。例えば、総額5万円が家賃だとして、家賃5万円・共益費0円とするのと、家賃4.5万円・共益費0.5万円とするのとでは、後者の方が検索には引っかかりやすくなります。

2 . 次にProductを改善する

上記Promotionで、できる限りの事をしても決まる気配がない、内見数すら伸ばしていけないという状況であれば、Product(物件や部屋の設備)の改善を考える必要があります。

例えば、単身者が中心のワンルームマンションでは、日中は仕事で外出していることがほとんどであり、郵便物の受け取りに苦労している入居者も多いかと思います。そういったニーズがあり、物件の入居者ターゲットが単身者であれば、お金はかかりますが、宅配ボックスを設置するというのも、物件の募集力を上げる1つの方法です。

また、セキュリティが弱いマンションであれば、ダミーの防犯カメラやTVモニターフォンは安価で、セキュリティ強化の効果を生んでくれるのでお勧めです。

入居者が長い期間決まらないというのは何らかの要因があります。近隣の競合物件と比較を行い、自分の物件に欠けている要素を設備設置によって補えるのであれば、より良いProductにすべく、コストをかけることも考えましょう。

3 . 最後にPriceを操作する

ここまで行って、どうしても入居者が決まらないということであれば、Priceを考慮していく必要があります。流れとしては、募集の仕組みを効率化し、必要な設備を導入したにも関わらず、どうしても決まらないという場合だけ家賃を下げるイメージです。

従って、何も対策をせずに、最初から家賃を下げてしまうことは機会損失になってしまうことが多いので、家賃を下げるのはあくまで最後の手段だと考えるようにしましょう。

仲介業者はよく「この部屋は家賃を下げなければ決まらないよ」というような話をしてきます。それは彼らにとっては、家賃を下げた方が決めやすくなるからです。家賃を下げると彼らの仲介手数料もその分下がりますが、数千円レベルであれば、そこまで大きな違いはありません。であれば、早く家賃を下げてもらって、早く決めてしまおうという考えになるのが通常です。

しかし、我々大家は、その後その入居者が入居している限りはその家賃しか入らないことになります。仮に、その入居者が3年入居した場合、1か月の家賃が3,000円違うだけで、総額10万円近くの違いになります。

この部分をしっかり認識して、できる限り家賃を下げずに、それ以外の要素で時間やお金をかけることにより、空室を埋めていくようにしましょう。

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