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アパート経営に失敗する人の共通点とは?失敗事例から原因を探る

長嶋 シゲル

長嶋 シゲル

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不動産投資の王道とも言える物件といえば、区分マンション経営、そして一棟アパート投資です。特に一棟アパート投資は収益性が高く、不動産投資で専業大家として活動していきたい人に好まれる物件となっています。マンション投資よりもやや手間はかかりますが、マンションと比べて物件価格自体が安く、自分の工夫次第で収益性を高められるというメリットもあります。

しかしそれだけに、きちんと工夫してアパート経営をしないと失敗してしまうこともあるのです。そこでアパート経営に失敗してしまった人の実例などを見ながら、アパート経営で失敗しないためのノウハウを学びましょう。

目次

1 . アパート経営の失敗事例

まず、アパート経営で失敗するケースはどのようなものが多いのか。具体的にその実例を挙げてみます。

1-1 . 駅から離れた場所など、集客が難しい場所にアパートを建ててしまった

不動産会社が古くから土地を持っている地主などに声をかけて、アパートを建てさせようとセールスすることはよくあります。そういった不動産会社のセールスでよく使われるセールストークが、「土地を眠らせておくのはもったいない。アパート経営を行えばオーナーになり、老後の備えになる上に、子孫にも財産を残せる。相続税対策にもなる」というフレーズです。

そのフレーズは、資産性の高い土地に建てるアパートならば、問題なく経営できますので100%間違いというわけではありません。

しかし、ただ単に土地を持っている地主に声をかけているような営業マンは、アパートの建築費目当てで声をかけ、建てたあとの運営までは面倒を見てくれないことが多いのです。

アパートを経営して成功するためには、当然ながら人が住みたくなる、需要のある土地に建てないといけません。

例えば農地を転用してアパート用地に変えた場合、土地が駅からとても離れていたり、国道などから外れたりしていて使いにくいなど、悪い立地であることが多いのです。そういった立地の悪い場所にアパートを建てても、5年10年とすれば入居者は集まらなくなり、家賃収入は減少の一途です。そして、ローン返済が出来なくなり、アパートと昔から持っていた土地まで手放さなければいけないこともあるのです。

「土地を余らせているから、アパートを建てれば儲けられる」という安易な考えではなく、きちんと需要のある場所を見抜いてアパートを建てなければいけません。

1-2 . 利回りに惹かれて質が悪い中古のアパートを購入してしまった

不動産物件情報を検索する時には、築年数や立地、そして表面利回りを見ながら物件の購入を検討する人が多いです。表面利回りの数字が高いと、その物件を買えばすぐに投資金を回収でき、毎年たくさんのお金が入ってくると誤解して、安易に購入してしまう人が多いです。

しかし、表面利回りには二つのからくりがあります。一つは満室経営前提の数字だということです。中古アパートになると集客力が低下して、物件の魅力も損なわれているため、満室経営は大変難しいです。とてもそのままでは人に貸し出せないような物件が、利回り20%という非常に高い数字で売りに出されていても、家賃を下げずに満室にすること自体がほぼ不可能です。その高利回りは、あくまで机上の数字だということを認識しておきましょう。

もう一点は、修繕費などが考慮されていない点です。

利回りアパートは往々にして築年数が古く、入居率向上のために何らかの工事や修繕が必要な物件が多いです。また、設備等も老朽化し、交換を行わないと満足に住める状態でないものもあります。屋根や外壁塗装を行えば100万円程度のお金は軽く飛んで行きますし、給湯器の交換を各部屋で行うだけでも、一台あたり10万円以上の費用がかかります。

その他にも配管に錆が発生し、パイプを全て交換しないと衛生面に問題が生じることもあります。

このような細かな修繕やリフォーム、リノベーション費用を考慮せず、単純に高利回りだからという理由で買ってしまうと、購入した後に莫大な費用がかかってしまう可能性があるのです。

古い物件ほど瑕疵が存在している可能性も高いです。なぜそのような高利回りになっているのか、現在の入居率と家賃をチェックしながら、高利の理由をよく考えてから物件を購入しましょう。表面利回りより、毎月の実質利回りを見るようにします。

1-3 . 自分で物件の管理を行ってしまう

アパートはマンションに比べると、どうしても管理の手間がかかりがちです。設備がマンションより質の低いものが多く、故障する回数も多いため、トラブルが発生しやすいのです。また、防音性や断熱性など、住宅としての機能も低いので、騒音による住人間のトラブルが発生することもあります。

さらに、マンションに比べれば家賃が安いため、属性の良くない住人が集まるケースも多いです。そのため、トラブルの発生頻度がマンションよりも高く、大家として全てのトラブルに対応するのが大変な手間になってしまいます。

一般的に賃貸物件の管理は、不動産管理会社に任せるケースが多いですが、大家さんの中には管理費がもったいないと思い、自分で管理しようとする人も多いです。

しかし、物件の状態を管理しつつ、同時に入居者からのトラブルに対応するのは大変な労力がかかります。少なくとも本業のある副業投資家が、アパートの自己管理を行うのは非常に難しいでしょう。自己管理しようとしたばかりに、入居者からのトラブル対応が満足にできずに退去されてしまった、設備のチェックが行き届かずに故障を誘発させてしまったというのは、よくある話です。

少しの経費をケチったばっかりに、大幅な出費や収入減につながることがあるのです。

アパート経営は手間がかかるだけに、専門の管理会社に任せた方が住人間の問題解決も、設備の管理も行き届きます。

1-4 . サブリースでアパートを購入してしまった

最近増えているのが、サブリース契約です。これは、新築アパートの建築をセットにした不動産会社によるパッケージ販売です。不動産会社は土地とアパートをセットで投資家に販売し、サブリースで収入が保証されるという謳い文句で、提携金融機関による高金利融資を斡旋するのです。

 

契約は、「たとえ高金利で融資を受けても、毎月のサブリースによる収入保証があるので確実に手元にお金が残る。つまり、自分からお金を出すことなく、銀行からの融資で不労所得が発生する」としています。

しかし、サブリース契約は経年で家賃の下落が起こります。また、通常よりも高い頻度で高額な修繕費が掛かります。これらの契約を破棄しようとすると、高額な解約金を請求されることがあります。

入居率が持続的に高いマンションであれば、サブリース契約にそこまでリスクはありません。一方、入居率がそれほど見込めない場所に建てたアパートになると、経年で家賃収入が減り、ローンの返済が家賃収入を上回ることが多いのです。

サブリース契約だからといって安心と思い込むのではなく、どれぐらい家賃が下がる可能性があるのか、しっかりと契約内容を確認する必要があります。

2 . アパート経営に失敗する人の共通点

具体的なアパート経営での失敗例を挙げてきましたが、こういったアパート投資で失敗する人はどのような共通点を持っているのでしょうか。

2-1 . 物件価格や家賃が適正なのかを調べない

利回り案件に惹かれたり、サブリース契約に引っかかったりする人は、自分でその物件価格や家賃の適正水準を調べようとしない傾向があります。

利回りといっても、売却前に知り合いを住まわせて満室状態にし、ひと時だけ家賃を高く設定してさも儲かっているかのように見せかける売主もいます。サブリース契約においても、家賃保証される金額が本当にそのエリアの家賃の相場と一致したものなのか、確認しなければいけません。

利回りが良いという魅力で売ろうとしてくる業者は、利回りの数字をよく見せようと画策します。自分で購入候補に挙げた物件周辺の家賃相場を調べ、相場よりも明らかに高い家賃が設定されている物件は購入しないようにしましょう。裏があるケースが多いです。

2-2 . 不動産会社の言うことを鵜呑みにする

不動産会社も、自分たちの利益を追求する目的で営業活動を行っています。そのため、投資家の利益よりも自社の利益を優先するのは、ある意味では当然のことなのです。

不動産会社が、「ここは入居率が良いエリアですよ」「たとえ古い物件でも、この家賃で十分に人が集まります」「この土地の価格やアパートの建築費だけでアパートを持てるのは、うちの会社だけですよ」などと、『自分たちは安い』『収益性が良い』などのセールストークをしてくることは十分考えられます。

そこで重要なのは、「相手が言うことが正しいのか、それとも、都合のいい話なのか」が判断できるだけの知識と判断力を自分が有しているか否かという点です。

不動産投資は大きな資金が動く投資ですから、慎重になりすぎるぐらいがちょうどよいです。不動産のプロが言っているからと安易に信じ込むのではなく、自分できちんと情報収集を行い、集めた情報と一致する内容のセールストークであれば、信頼するようにしましょう。

何でも信じこむのは非常に危険です。

2-3 . 入居者の立場になって考えない

大家になると自分の収益ばかりを考えてしまいがちです。しかし、本当に重要なのは、顧客本位の大家になること。つまり、入居者にとって魅力的な物件を提供できるかどうかです。

安全に住める物件なのか、清潔さのある物件なのか、借りる人にとって使いやすい場所に建っている物件なのかをよく考え、客観的な視点で俯瞰してから購入を判断しましょう。

需要のない場所にアパートを買って、満室経営にもちこむのは大変難しいです。立地の悪い場所に高利回り物件を購入して何とか客付けをしようと苦労するよりも、利回りが低くても確実に入居が見込める駅近物件を購入した方が、結果的に収益性が良くなることがあります。

魅力的な物件であるか、また、魅力的な物件にする方法は何かを入居者の目線に立って考えましょう。

3 . 経営失敗を回避するアパートの選び方

具体例や経営に失敗する人の共通点を顧みたところで、経営に失敗しないためのアパートとはどのようなアパートなのかを考えてみましょう。

3-1 . 立地の良い場所にあるアパート

不動産物件の成否を大きく左右するのは、何よりもまず、立地です。立地が良い場所に建つアパートであれば、大きな失敗を招くことはないでしょう。駅から徒歩5分以内に建つアパートであれば、客付けに苦労することなく安定した経営が可能です。

また、地方でファミリー向けのアパートを建てる時は、国道の使い勝手が良く、駐車場が併設されている物件にするのも一つの手です。

どんな人が住むのか、その人達はどのような生活を送っているのか想像しながら、入居者にとっても立地の良い物件を購入しましょう。

3-2 . 安全で清潔感のあるアパート

アパートはマンションと比べると、女性入居者に敬遠される傾向があります。

アパートは防音性が低く、セキュリティ面での不安が大きいため、安全な生活を送りたい女性入居者からすれば安心感を得ることができないのです。また、管理が行き届いていない古い物件は清潔感もなく、属性の良くない入居者が多く住む傾向にあります。

アパート経営を安定させるには、色々な入居者を取り込める物件にしなくてはいけません。安かろう悪かろうではなく、女性が安心して住める物件、老若男女を取り込めるような物件を選びましょう。

3-3 . 維持費のかからないアパート

アパートはマンションより安価に購入できますが、住居としての機能面ではどうしても劣る傾向にあります。また、入居率アップを狙う時には修繕だけではなく、設備の追加や間取りの変更など行わなければいけない時もあります。

そのため、物件を安く買ったはいいものの、入居者にとって魅力的な物件にするのに多額の費用がかかることもあるのです。修繕済みでしばらくは工事が必要ないアパートや、安く修繕してくれる工務店やリフォーム業者を知っていれば、維持費をトータルで抑えられます。

3-4 . 入居者を特定の属性に依存しないアパート

地方や郊外にあるアパートの中には、入居者を特定の大学や企業の人間に依存していることが多いです。しかし、大学や企業に入居者を依存していると、その大学や企業が撤退してしまった時に、全く需要が無くなってしまうこともあるのです。

そうすると家賃収入が得られなくなり、物件を売ろうとしても買い手がつかない、もしくは家賃の大幅な値下げをしなければいけないこともあります。特定のターゲットを入居者にすると、そのターゲットがいるうちは経営が安定して良いのですが、仮にターゲットが撤退してしまうと、一気に入居者がいなくなるリスクがあります。できるだけ多くの人を呼び込める場所に物件を購入しましょう。

4 . アパート経営に失敗しないためのポイント

良いアパートを見抜くことを踏まえた上で、不動産投資家としてアパート経営に失敗しないためには、どのような考えを持っておくべきでしょうか。

4-1 . 数字の捉え方や発生する経費を経験者などから学ぶ

経営を安定させるには、数字に強くなることです。どうすればアパート経営で利益が上がるのか、どれくらい維持費がかかるのかなど、毎年の具体的な収支計算を自分で行えるようにならなければいけません。同時に税金の知識も必要です。税金の知識を持っておけば、効果的な節税対策ができるようになります。

不動産投資を行う上では、人の話を聞いて常に知識を得て、勉強する意識を持ちましょう。「管理を誰かに任せておけば、どんなに放置していても勝手に家賃が入ってくる」などと甘い考えだと、いずれ経年で物件に魅力がなくなった時、入居者を集める術を知らずに困ることになります。

また、投資家同士の繋がりを持っておくと何かと便利です。不動産投資家はライバルと考える人もいますが、同じ業種に携わる人間として親身になる人だっています。特に専業投資家になると同僚や上司がいませんので、他人から気づきが得られません。積極的に大家の会などに参加して、情報の交換や収集を行いましょう。

不動産経営のアドバイスをもらったり、良い工務店を紹介してもらったり、物件情報を教えてもらえることはあります。もちろん、自分も他人に情報を与えられるように、ギブアンドテイクの精神で人脈を広げましょう。

4-2 . 生まれる需要や自治体などの取り組みを先読みして物件を選ぶ

アパートに住む人とは、そのエリアに住む人です。つまり、人口が増えるエリアに物件を持てば、空室のリスクは低下します。どんな場所に人が増えているのか、常に情報収集を行いながら物件を所有する場所を選びましょう。

具体的には大学のキャンパスができる場所、鉄道の延伸計画がある駅、自治体として大きな開発計画が予定されているエリアなどがポイントです。その典型例が武蔵小杉であり、多くの路線が開通して利便性が大幅にアップしたため、多くの人がタワーマンションに住むようになったのです。

今話題なのは、渋谷に直結する小田急線の海老名駅、リニアモーターカー新幹線の駅が開設される予定の京王線橋本駅などです。

こういった場所を今から狙っておけば、青田買いになる上に、将来的に安定した需要が見込めます。

4-3 . 利益が発生することを確認して、収益を生む物件を選ぶ

不動産物件を購入する時は、節税目的で買う人もいます。しかし、節税ができるのは、あくまでも不動産投資で利益が発生しなかった時です。損失が発生する物件を投資目的で持つ意味はありません。あくまで損失が発生したため、損益通算で納税負担が軽減され、結果的に節税になったにすぎません。

不動産会社のセールストークには、「給与所得の節税が出来て、確定申告で還付されますよ」というものがあります。しかし、節税目的で不動産を持つのは大間違いです。損失が発生する物件では、手放したくなった時に購入時の価格で売れるわけがありません。持っていても赤字、売っても赤字です。必ず単体で利益が出る物件を購入しましょう。

4-4 . 契約書は細部まで読み込み、他人にも確認してもらう

そして、最も重要なのは、売買契約書を最後まで読み込み、不利益がないかを自分で確認することです。サブリース契約が典型的なケースですが、トラブルに巻き込まれた人たちは契約書をよく読み込まなかったため、家賃の値下げに対応出来なくなっているのです。

契約書を一回読み込んだだけで数千万円の売買に応じ、安易に判を押してしまうのは極めてリスクが大きいです。気になった点は解消できるまで、徹底的に売主や不動産会社に確認し、少しでも不安があれば契約前にはっきりさせましょう。

可能であれば、宅建士の資格を持っている知人などに、契約書の内容を確認してもらうと良いです。想定しなかった被害を防ぐことができます。

5 . アパート経営を学べる不動産投資セミナー

株式会社インベストオンラインでは、土地探しから始める新築アパート投資セミナーを、無料で開催しています。

https://s-toushi.jp/seminar/

東京都内の好立地にアパートを建て、資産価値が落ちないアパート経営を行うことで、家賃収入を安定させていく投資手法を学べます。またアパート物件も同社が培ったノウハウを反映し、Iot設備を導入するなど、マンションに負けない高機能なアパートを建築。競争力のある物件で、確実な集客と家賃収入を実現しています。

アパート以外にも、よりリスクを抑えた投資手法である賃貸併用住宅セミナーも行っており、自分の学びたい内容に応じて、好きなセミナーを選べるのも魅力の一つです。

6 . アパート経営のリスクは多いが、その対策や失敗を防ぐことも難しくはない

アパート経営の失敗例と、その対策をここまで挙げてきました。数多くの失敗例を見ると、アパート経営は難しいと感じた人がいるかもしれません。しかし、決してそんなことはなく、基本的には人が住みたくなる場所に物件を購入し、毎月の収支を計算して利益が出るような物件を買えば良いのです。そこだけを押さえれば、頻繁に失敗するものでもありません。

自分が入居者の立場になり、どういった物件であれば借りたくなるのか、他の物件との差別化を意識しながら物件を購入し、アパート経営を行いましょう。

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